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stand by meあの日みんなが主役だった〜恥ずかしがり屋の演劇部〜(^。^)( ^ω^ )( ・∇・)(  ̄▽ ̄)

なーなー!文化祭の日、何かやろうや

突然の提案に戸惑う他3人

高校生活最後の年
想い出に残る何かがしたかったのだ

あたしと同じクラスのKはキョトン顔
割と天然憎めないヤツ
出席番号の並び前がK後ろがあたし

「何すんの?」
ぶっきらぼうに言ったHはみんなのツッコミ役
切れ味鋭い
なかなかいいヤツ

「ちーぼーは何か案があるんでしょ?」
あたしが当時友人で親友の1人と名前を挙げるのはSだ
彼女の趣味はいつも一歩先をゆく憧れの存在
他の友人からも信頼が厚い
Sだけが隣のクラス


学校の文化祭
他のクラスの催し物は
バザーだったり
お化け屋敷だったり

ウチのクラスも何かやってたけど
もう忘れちゃったな

個人的に何かやろうと言ったものの
ズッコケ4人組
クラスの嫌われ者
いつも何考えてんのか分かんないグループは
ほぼ毎日放課後集まって
近所のパン屋さんでお惣菜パン甘いパン
もしくは商店でお菓子を買ってぺちゃくちゃおしゃべり

500mlのコーヒー牛乳
紙パックに長いストローを差してズズッと飲み干すKは
「何か面白そうじゃん!」
そう言って次の菓子パンを頬張る 

(  ̄▽ ̄)ノ
あんね、演劇やろうと思ってんの

(^。^)( ^ω^ )( ・∇・)
エンゲキー⁈


みんなの驚いた表現を
ニンマリしながら見ているあたしにHが
「そんなん、よーやらんよー」

(  ̄▽ ̄)
大丈夫!あたしが脚本書くよ
みんなの配役バッチリ考えてあるから

そこへ、クラス副委員長のUちゃんがやって来た

「いつもみんな集まって楽しそうだね、何やってんの?」
Uちゃんはクラスのマドンナ
1つ年上の彼氏ともう2年付き合ってる

(  ̄▽ ̄)ノ
あ、Uちゃん!Uちゃんにもちょっとお願いしたい事があるんだー

Uちゃんは目を輝かせて
「え?何!ナニ?私にも出来るかなぁ」

そこで急遽Uちゃんも参加!

話し合いの末、みんなの個性を活かした物語を展開する事に。

_φ( ̄▽ ̄ )
よ〜し、書いちゃうぞー

ドンドンどんどん色んな想像が膨らみ
起承転結を考えてゆく
書いては消しの繰り返し
やっとノート5ページくらいにまとめて
後はどう演出するか?
なんせ初の試み
素人の高校生が展開する劇に、どれだけ観客を引き寄せるか?

問題は山積みだった

クラブ活動の一環として、部を発足するにあたり生徒会の許可を得ないと部として活動出来ないため
全校生徒を集めた体育館で説明する事になった

(  ̄▽ ̄;)
なーなー!S!
部長やってくれん?あたし副部長やるから

みんなに嫌われてるあたしより
人望も厚いSに頼んだのだ

今思えば何て勝手な提案
あたしが言い出したくせに。。

あの時はホント感謝してます

Sは渋々でOK

座っている全校生徒を前に
息をすぅっと吸い込んで
大きく通る声でSは言った

「えー私たち演劇部はこれから部として活動する事を提案致します、是非皆さんの賛同をよろしくお願いします!」

ざわつく体育館
生徒それぞれが何?みたいな反応

見かねたあたしも思わず立ち上がって一緒に頭をさげた

結果、全校生徒の賛同を得られず
同好会として活動する事になったあたし達

それでも良かった
とりあえず目標は文化祭に向けて練習

運動部が練習してる校庭の周りを
発声練習しながらみんなで走る

あ!え!い!う!え!お!あ!お!

ジロジロ見られて恥ずかしい
しかしこれも公演の為

文化祭公演まであと少し
放課後、屋上に上がりセリフの読み合い
立ち位置や衣装、音楽など決めていった

いよいよ文化祭当日
公演は昼から

メンバーのHがこの日
長かった髪の毛をバッサリ切って来た
役柄は男の子
思わず
(  ̄▽ ̄)ノ!
気合い入ってるなー!
って言ったら、たまたまだって。
何か嬉しくなったなぁ

あたし達、Uちゃんを交えた5人では
なかなか音楽流したり舞台転換出来なくて困っていた時、クラスにいつも1人ポツンと過ごしていたAちゃんを数日前に誘ったのだ

Aちゃんは裏方ならOKとの事で音楽担当に。

そこで物語のあらすじ、公演に関してのご挨拶を急遽ダメ元でAちゃんにお願いしてみた

えー。と言われたものの
分かったって言ってくれたAちゃんにも感謝しかない

クラスでは地味な女の子
舞台に立つのも初めてなのにホントよくやってくれたよ。

音楽が終わって
SとHが舞台に出てゆく
それからあたしの出番
役柄は脇役ですが、みんなを盛り立て行き
そこへKのゆるいエッセンスが加わり物語が加速してゆく
Uちゃんは物語のキーワードを握る人物

それぞれが輝いてた

劇が終わり出演者並びにAちゃんも一緒に舞台で頭を下げる

ありがとうございましたー!

観客はまばらだったけど、後半に進むに連れて人が入って来た

達成感

それぞれが良かったホントに。

後にも先にも、高校生活の思い出に強烈なインパクトを残している

それからの活動は
家庭クラブからの依頼で、幼稚園にアンパンマンの人形劇をやるから録音で吹き替えをしてくれないか?との事
そこで、Sはアンパンマン役
あたしがバイキンマンを。
щ(  ̄▽ ̄)Ψ
声色を変えにっくき悪役を演じさせてもらいました
家庭クラブの代表が、子どもたち喜んでたよーって言ってくれたのは何より。。
それがね、校内新聞に載ったのよ

のちに学校を卒業してから数年
Sがあたしに
あの時あんたがやろうって言ってくれた演劇部、あたしの中で1番の思い出だって話してくれた

台本の原本 宝物です


今も持っております
字の下手なあたしの代わりに文章を清書してくれたH
絵が上手い人で
よくマンガ読んでた

紙も色褪せて歴史を感じるなぁ



ある日
映画を観た時

ベン・E・キングさんが主題歌を歌う
「スタンド・バイ・ミー」

まるで
あの時の自分たちのように想いを重ねてしまった

蘇るあの日

みんなそれぞれが思春期の子供を持つ母を経験し
思い出が片隅に残ってるあたしも
部屋の片付けをしてる時に見つけた台本に想いを馳せてしばし立ち止まる。

あー、そう言えば
卒業してから一度だけこのメンバーで集まった事あったっけ?
UちゃんとKは県外にいて連絡取れなかったけど。

演劇部同好会って事で
あたしは事前にあるテーマをみんなに伝えてたんだ

赤いものを身に付けて集まる


あたしはデニムの後ろポケットに赤いバンダナを入れて集合場所へ

現れたみんなそれぞれが
赤いキーホルダーをカバンに付けたり
シャツのワンポイントが赤い刺繍だったり
オシャレなふんわり赤いスカートとか

短い時間にちょっとお茶して
ゲーセンで遊んで
また集まろって

あれからかなりの年月が流れて
みんな元気かなぁ
また会いたいな

さぁ今度のミッションは何にしましょかね?



見てくれてありがとう〜☺︎

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