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教員不足について思うこと

こんにちは。QOL向上委員会です。
私立の学校で教員をしている私が、教員不足について思うことを書きます。

教師になる魅力よりも、マイナスなイメージが勝る

教員と聞いて、どんな仕事を思い浮かべるでしょうか。

「大変そう」

こういったイメージが最近広まっているように感じます。
公立学校教員の倍率も全体的にどんどん下がっており、人気がなくなっています。

その背景にあるのは、やはり過酷な労働環境でしょう。
もちろん教員という職業は魅力もたくさんあります。
実際に働いていて、本当に素敵な仕事だと感じる日々です。

しかし、その魅力を打ち消してしまうほどの労働環境の悪さがあるのも事実だと感じます。この事実がSNS等を通じて世間に広がり、教員不足を引き起こしているように感じます。

以下で詳しく解説します。
(主に中高の教員の仕事について解説します)

教員という仕事の魅力

上で述べた通り、教員という職業は、魅力があり、やりがいのある職業だと感じます。以下のような魅力があります。

  • 生徒の成長に関わることができる

  • 行事などを一緒に楽しむことができる

  • 生徒の喜ぶ顔が見られる

  • 生徒と共に喜怒哀楽を味わえる

教員にとって一番のやりがいは、生徒の成長に関わることができる点だと思います。
まだまだ子どもだと思っていた子が、いつの間にかしっかりするようになって、様々な悩みや困難を乗り越えて立派に成長していく。
そんな過程をサポートできることに大きなやりがいを感じます。

「先生、ありがとう」
そんな一言が本当にうれしく感じる職業です。
こんな経験は他のどんな職業でも経験できないと感じます。

教員の大変さ

一方で、数えきれない大変さがあることも事実です。以下に例を挙げます。

  • 労働時間が長い

  • 残業代が出ない

  • 朝の始業が早い

  • 休憩時間がない

  • 休日が少ない

  • 有給は自由に取れない

  • 長期で休むことはほぼ不可能

  • 事務的な仕事が多すぎる

  • モンスターペアレント対応が大変

  • 近隣のクレームにも対応

  • あいさつ運動などがあることも

  • 行事の準備などは肉体労働

  • 公立であれば副業もできない

  • 問題を抱える生徒の対応が大変

  • 学校外で生徒が起こした問題にも対応

  • SNS上でのトラブルにも対応

挙げればきりがないですが、様々な大変さがあります。
私も新任の頃は毎日朝7時から夜22時まで毎日仕事をするなど、本当にしんどい日々を過ごしていました。
そんな長時間労働でも、残業代は出ません。
休日は基本的に部活動があり、休めません。

私の周りにも、様々な要因が合わさって、メンタルが崩れてしまった教員がいます。
実際に鬱病になってしまう教員の数は多いという調査があります。

教員不足を解消するには

はっきり言って、解消は難しいかと思います。

現在様々な働き方改革が行われているのは事実です。
部活動も地域に移行する動きが出てきました。
教員免許更新制度も廃止されました。

しかし、労働時間の長さや休みにくさ、待遇といった面であまり魅力的だとは言えません。
前述したとおり、事務的な作業が多すぎます。授業準備がほとんどできないくらいに多いのです。
そういった多忙さに加え、イレギュラーで起こる生徒の問題やクレーム対応といったことがあります。

こんなことを書くと、このようなコメントを見かけます。
「でも、それを覚悟で先生になったんでしょ?」
「それが先生の仕事でしょ」

これまでの常識では、先生は「全てをこなす、スーパーマン」のようなイメージだったのだと思います。
そんなスーパーマンは、ますます減っていくでしょう。

したがって、抜本的な改革が行われない限り、教員不足は解消されないというのが私の意見です。

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