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日芸について〜在学編〜

こんにちはQoiQoi吉次匠生です。
僕と相方の大橋悠太は日本大学芸術学部演劇学科を卒業しました。
今回は僕らの母校である日芸についてお話ししたいと思います!
ちなみに僕らが学生だった時期は2013年の4月から2017年の3月までなので、現在の大学カリキュラムや雰囲気と少し違うかもしれませんが、これから受験を考えてる方や日芸に興味がある方の少しでも参考になれば幸いです!


日芸ってどんなとこ?

日芸とは日本大学芸術学部の通称で、演劇学科、映画学科、放送学科、音楽学科、デザイン学科、美術学科、文芸学科と8つの専門分野からなる芸術大学です。
日本大学は学部一つでそれぞれキャンパスを持ってるほど大きく、日芸に入ってしまえば文学部や経済学部などほぼ交流はありません。
なので芸術学部で一つの大学ぐらいの規模になります。

僕らの時代は1、2年が所沢校舎、3、4年が江古田校舎で授業を受けてたのですが、現在は1年生から4年生まで江古田校舎で授業を受けているそうです。

演劇学科に関して言えば所沢校舎の方が田舎なので土地も広く実習室や稽古するスペースがいっぱいありました。
なので、個人的には所沢校舎は大好きだったのですが、所沢校舎は駅からバスでさらに5分ぐらいかかり、交通の便利さを考えると1年生から江古田になったのは羨ましくもあります。
それに学生が多くパンクしているかもしれませんが、演劇学科は特に縦の繋がりが強いので1年生から4年生までいて気軽に先輩に会えるのは強みかもしれません!

僕は日芸時代をこう過ごした

日芸に通ってよかったなと思うことを個人的にお話しします!
日芸に通った財産として挙げられることとして大きく3つあります。

・尊敬できる師に出会えた
・仲間に出会えた
・他のジャンルのアート表現を学べた


一つずつ説明していきます。

尊敬する師に出会えた
これは自分のゼミの先生となる教授です。
今は日芸ではなく他大学で勤務しているのですが、フランス演劇を専門としている穴澤万里子先生です。
大学1、2年生の頃は気づかなかったのですが、語弊を恐れずに言えば日芸の授業は、意外にも【本を読めば独学でも学べること】が多かったのです。実習系の授業は違いますが、僕が選択した学科系の授業の7割の先生が授業中に使うレジュメは、参考文献の引用だったり映像資料を見たりの授業でした。
そのことに気づき授業をサボることもしばしばあったのですが、ある時穴澤先生とお話をする機会がありました。

その時思ったことが

「この先生、授業よりプライベートの方がわかりやすいし、めちゃくちゃおもろい!」

ということでした。とても失礼なことなのですが、事実感じたことです。
冷静に考えると90分1コマの大学の授業では、教授が持っている膨大な知識や経験のほんの表層をすくって授業するしかできなかったんだなと思います。

それからは最低限の授業を受けるだけにして、空いてる時間は穴澤先生の研究室に遊びに行ったり、自分で調べてる課題などを直接持って行ってみてもらうことが増えました。
するとあまり食いついてくる学生もいなかったのか、ゼミの時間も近所のカフェに行ってご馳走してもらいながら、いろいろ相談を乗っていただいたり、いろいろな場所に連れて行っていただいたりと学生時代にとても可愛がっていただきました。
また彼女のゼミで卒論を書き卒業できたことは自分の中で財産になり、卒業後も時々会ったり連絡をしたりととてもお世話になっています!

このことから言えることは大学はなんとなく通うのではなく、自分の学びたい専門のプロがいる場所なので、その人がいたら直接その人からとことん学んだ方がいいということです。

仲間に会えた
日芸に通って得た財産のふたつ目は仲間です。
当然今一緒に活動をしている大橋悠太もその1人です。
日芸は同じ目標を志す仲間が多く、在学中に意気投合すればすぐに団体を立ち上げ、自分たちで演劇公演をすることも可能です。
僕が在学中も演劇学科の仲間同士でいくつもの集団が教室公演をしたり、外部の小屋を借りて公演を打ったりしていました。
そして在学中の同期は卒業した今も交流があり、時々会ったり同期の出てる芝居を見にいったり、また自分の出てる芝居を見にきてくれたりしています。
同じ業界内で一生懸命頑張っている同期がいるのはとても心強く、日芸に行って出会えて良かったなと思います。

他のアートジャンルの表現を学べる
3つ目は日芸の最大の特徴でもあるのですが、日芸はそれぞれの専門分野を深く学びながら、他の専門分野のことも同時に学ぶことができます。
僕の場合演劇学科の出身なので演劇を専門に学んできたのですが、大学4年生の時、放送学科とデザイン学科の授業を受講していました。
他にも、大学2年の時に映画学科の学生が一緒に僕らの授業を受けたりもしていました。
つまり日芸は希望をすれば、ある程度自由に他学科の授業を受けられるのです。
このことは、他の美大や専門学校に通うのとは決定的に違うメリットになるでしょう。
また、他学科の授業を受けることで、普段自分の専門にいては絶対気づかないような観点や視点で、物事を捉えられるようになったのは自分にとってかなりの成長でした。

そして2つ目とも近いのですが、在学中にデザイン学科の授業を受けて一緒になった子に演劇のフライヤーのデザインをしてもらったり、写真学科の子に自分の宣材写真やアー写を撮ってもらったりと、授業以外の可能性が広がるのもメリットの一つです!


こんな人にはお勧めしない

日芸での生活はたまたま僕自身、人生の財産となるような時間になりました。
しかし、大学の4年間は時間もお金も莫大にかかります。自分の目的や体質に合わなければせっかく日芸に合格して通っても苦痛な時間を過ごしてしまうだけなので、こんな人には向かないよ〜というお話をします。

日芸(演劇学科)に向かない人、それはズバリ芸能活動をしたい人だと思います。

もちろん演劇を学ぶ場であり、在学中に芸能活動をしていた同期はいます。
しかし学業と芸能活動の両立はすごく大変そうでした。なので僕はするのであれば卒業後に芸能活動をすることをお勧めします。
そもそも大学なので、演劇について専門的に学ぶ場所であって、売れてスターになる人材を作る場所ではありません。
卒業後に素晴らしい活動をされている先輩方はたくさんおられますが、僕が見る限り在学中に事務所に入ったりしてお仕事をしている学生は、実習に来なかったりしてせっかく高い学費を払っているのに勿体無いと思う学生ばかりでした。

なので、自分が「有名になりたい」「売れたい」と思うのであれば、日芸の演劇学科に通うのは遠回りであり、事務所や養成所に通って時間を費やした方が効率的だと思います!

その代わり本当に演劇を学びたい! 芸術を学びたい! という方にはうってつけの場所です。

皆様も日芸受験を考える際は、自分が大学に入って何をしたいかをよく考えてトライしてみてください!

長くなったので今回はこの辺で終わりますが、在学中の体験など何かご質問があれば、コメント欄に書いてみてください!
ではまた!

QoiQoi吉次匠生



QoiQoi新作情報❗️

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QoiQoiでは来年3月10日~14日(9日にプレビュー公演アリ)に新作公演
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コロナの感染拡大によって延期をしておりましたが、その期間に更に取材やリサーチを重ねクオリティーを高めていますので、ぜひこの機会にご覧ください。
コロナ対策も万全にしてご来場をお待ちしています。(ご予約はこちら↓)

QoiQoiプロフィール

2018年2月9日に大橋悠太と吉次匠生によって結成されたアートユニット。 当初はano(アノ)として活動していたが、2020年10月1日より団体名を改めQoiQoi(コイコイ)として新たな活動を始めている。
また、「想像力を創造する」を信念に演劇、映像、インスタレーションなどさざまな分野を飛び越え作品制作を行う。団体名のQoiQoiもquality of imaginationが由来である。 また、社会問題から個人の体験まで幅広い事象を可視化し、常に観客に「当事者性」を提示する作品作りが特徴である。

このnoteでは作品制作のことを中心に、被災地のことや原発のこと、その他考えたことなど、読んでくれている方へなるべく為になるような記事や僕らをより知っていただける記事を書いていくことを目指しています。
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