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3月31日◆迷った時に自分に問う「あなたが見たい美しい世界はどっち?」

バリ島で過ごした濃密な10日間がまるで夢だったかのように、すぐさま”日常”に引き戻された週後半。表向きは通常運転をしているのもの、頭と心にはどことなく”ふわっ”とした感覚がある。もちろん、これを無理してかき消すことはしたくないので、少しずつ余韻を味わうつもりだ。自分を構成するミルフィーユのような層に、また新たな1枚が加わるような気がして、静かな期待を抱いている。

バリ島の旅はいろいろな初体験で溢れていた。どこで何をしたのかという記録を残そうとも考えたが、それより大事なのはやはり、自分の心持ちの変化だと思い直した。これから書いていくエッセイの中には、きっと少なからずバリ島でのインスピレーションが加わるだろう。

今日は、旅仲間の一人から言われてハッとした言葉を記しておきたい。

ちょうどいいグレーを探せないのは、自分への期待値が高すぎるせい!?

私は”まぁまぁな完璧主義者”で、自分がやろうとしたことに入れ込んでしまう癖がある。それ自体は悪くないのだが、ひとたび上手くいかなくなると急にパタッとやめてしまうことがあって、そんな自分にしょっちゅう嫌気が差していた。白でも黒でもない”ちょうどいいグレー”を探すのが苦手なのだ。原因は、自分への期待値が高すぎることにあるのだと思う。

例えば毎日やると決めたルーティーンがあるとする。今の私は、このnoteのエッセイを書くこと、語学学習(英語・中国語)、ストレッチ、そして瞑想から小さな家事まで、挙げればいくらでも出てくる。毎日やる/やらないを決めるより、淡々とこなしていく方が結果習慣と化して楽になるのは、自ら実証済みだ。だから毎日ただ淡々とこなす。しかしこの”こなす”ことに対して、心のどこかで疑問を抱いていた。そう、全てにおいてあまり楽しいと思えないのだ。

自分との約束をなかなか裏切れない完璧主義者

けれども、完璧主義者は自分との約束をそう簡単には裏切れない。それに、サボればサボるほど後で巻き返すのが辛くなることも知っている。そうやって答えが出ないまま”鍛錬”を繰り返していると、ある日何かが決壊することになる。

自分でも常々、これが悪循環だということは分かっていた。心豊かな生活を送るためにしていることなのに、むしろ消耗しているのではないか…。こうやって悶々とした気持ちを抱きながら、なんとか不器用な自分を受け入れようとやり過ごしていただけだったのだが、今回の旅の途中で仲間が放ったこの一言が私を変えてくれたのだ。

「あなたが見たい美しい世界はどっち?って自分に問うの。あとはただそっちに進むだけだよ!」

このシンプルな思考は、私の胸に深く響いた。と同時に、これなら自分でもできるのではないかと直感的に思った。早速取り入れてみたところ、だんだん心の声に素直に耳を傾けられるようになってきた。たった数日で空が晴れたような気さえしているのだから、その効果は絶大だ。

ルーティンをこなすだけの人生は、そろそろおしまいにしたい!

私の場合は、毎日続けることがいつしか目的にすり替わっていたのだと思う。当たり前だが、毎日続けることはあくまでも”続けるための手段”にすぎない。さらに、全てにおいて収入を生むレベルまで到達しなければ!と力んでいたが、もっと重要なのは、自分がこの先に見たい世界につながっているかどうかの方だろう。是が非でもストイックになる必要はなく、その日もっと重要な分かれ道があれば、そっちに進めばいいだけのことだ。

バリの美しい自然の中で体も心も緩んだ状態だったからこそ、素直にやってみようと思えたのかもしれない。そういう意味でも、たまに非日常に身を置くことは、やっぱり必要だとも思い知らされた。
旅での気づきと学びは、まだまだ続く。


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