アートな旅 〜パリ編②🇫🇷〜
昨年オープンしたばかりの美術館「証券取引所 ピノー・コレクション」に先日行ってきたので紹介したいと思う。
フランスの大富豪フランソワ・ピノー氏。
プランタン、グッチ、イヴ・サン・ローラン、バレンシアガ、ボッテガ・ヴェネタなどを傘下に持つピノー・プランタン・ルドゥート(PPR)グループの創設者だ。
彼は世界有数の現代アートコレクターとしても知られていて、絵画、彫刻、写真、映像、インスタレーションなど、1960年代から21世紀の現在までの主要な現代アーティストの作品を数多く所有している。
そのコレクションを観れる場所として、フランスの一等地にある元証券取引所(ルーブル美術館から徒歩3分くらい)を改装し、新現代美術館としてオープンしたわけだが、
この改装に携わったのが、前回の記事でも紹介した建築家安藤忠雄氏で、約4年の歳月をかけて完成したのだそう。外観は1960年代当時のままを残していてとても美しかった。
写真がないのだが、真っ暗な部屋に赤外線?で、歌う女性の虚像を浮かび上がらせている作品。
実体はなくても、そこに確かに存在している。
在るとは何か?
そんな問いかけに私は感じた。
こちらは、
「水はまだまだあると思い込んでいないですか?」
というメッセージを込めた作品なのだとか。
触って本当に水なのか確かめたかったけど、怒られたくないのでやめたw
こちらは彫刻アートとは何ですか?という問題提起を投げかけている作品。
冷蔵庫の上に岩が乗っかっているだけなのだが、
工芸台の上に彫った物が乗っている。
これが彫刻アートの定義なのだとすれば、
冷蔵庫の上に岩があって、どうしてアートではないと言えようか?
というメッセージが入っているのだとか。
どれも美術館内のスタッフが教えてくれた話なのだが、やっぱりコンセプチュアルなアートは、そのコンセプトを聞くと視座が広がりより面白い。
現代の当たり前を疑ってみた時、新たな答えは意外と長い歴史の中に潜んでいたりする。
歴史を紐解き、今へのアンチテーゼとする。
それは現代の生きにくさの中を進む人たちにとって、ひとつの救いになったりするのではないだろうか?
「沢山の視点で物事を見極める力」
ピノーコレクションをはじめ、美術館はそんな力を養う場所なんじゃないかと思う。
最後にミュージアムショップに立ち寄ろうとしたら、小さなアートを発見。
改めてどれも面白く、充実した展示内容だった。
別のコレクション展示もまた見てみたいし、いつか日本でも企画展をやってくれたらいいなと思う。
というわけで本日は以上です。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
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