2020年3月|今日を詠む|柴田葵
春の咳 濁った海に浮かぶものどれも刺さると痛そうなもの
どうしてもこれしかなくて買ってからまだある変な色のビート板
茹でこぼす牛すじ元気な牛でしたあかるく風の強い日でした
流れていれば止まらなければ清らかでいられる水のような暮らしを
さきっぽだけ咲いた桜がゆれている 手を振るよりも手を繋ぐべき
たかし君をきよし君が追いかけてそのまま二度の改元がある
テレワークテレワークマンテレワープテレワールドワイドに生き存えろ
なにを言っても歳をとるんだやっほうほうほとんど白に近い青空
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今年に入ってから本当に短歌を詠めていない(多分片手も詠んでいない、読むのもぜんぜん足りていない)のだが「そんなこともあるよね」と思いつつ「でも詠んだっていいよね」と思い直し、鍋の火を見ながら詠みました。
今晩の献立は、牛すじと蒟蒻の味噌煮です。
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