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「ふかえり」の日 9月-Vol.3

ここまで来る1Q84ファンも少ないようで、カメラで駅を撮影していたら、地元の人に怪訝そうに質問された。

「ここ、二俣尾だよ。なんにもないよ」

村上春樹の小説に、この駅のことが、出てくるんです、って説明したら、そのおばさんはとても真剣に質問してきた。

「それ、なんていう小説?」

「1Q84、ってご存じですか」

「あの1Q84だよね、村上春樹の」って、驚いたご様子で、地元でもそんな話、聞いたことがないという。


ご本人も地元の人も、小説の存在は知っているのに、自分の使う駅が、それに登場していることは知らなかったのだ。


まぁ、読んでいないんだろうね。


「1Q84」は、村上春樹の中では最も題名が話題になった本だから、ベストセラーだった記憶は鮮明にあるんだろうけど、実際にBOOK3まで読み終えた人は驚くほど少ないのかもしれない。


とくにああいう形で、中途半端にBOOK2まで発売されて、あとから完結編が出版されただけに。

それはいま思うと残念な出版方法だった。

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