![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/62964356/rectangle_large_type_2_317bf24b2dc46dd2101bca5586ef6601.png?width=1200)
「嵐の夜」の日 10月-Vol.4
嵐の夜の日
天吾は予備校から、ふかえりのいる高円寺のアパートに帰る
「カミナリがなりだすまえにもどったほうがいい」
郵便受けに差出人のない事務封筒
オフィスERIから
1,627,534円の振り込み
ビートは止まらない
九時近くになって微かに雷鳴が聞こえたような気がした。
「君の言ったとおりだ。ずいぶん不穏な雲行きになってきた」と天吾はカーテンを閉めて言った。
「リトルピープルがさわいでいるから」とふかえりは真剣な顔つきで言った。
「はやくねむったほうがいいかもしれない」
「かれらはわたしたちをみている」
ご愛読いただきありがとうございます。 テーマごとにマガジンにまとめていますので、他の気になる記事も読んでいただければ幸いです。