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全国行脚を佐賀県から始めた理由

「ゼロからはじめるPython入門講座」は2019年3月末から全国行脚をはじめた。その最初の開催地が佐賀だった。

なぜ佐賀県を最初にしたのかというと、ペライチの山下さんの故郷で、ちょうど伊万里でイベントがあるから一緒に行きませんかというお誘いを受けたからである。その旅程で、博多、大分も開催した。

全国行脚をはじめた理由は、東京で毎月200名集まる講座がどれくらい地方でニーズがあるのかを純粋に知りたかったからだ。佐賀は6名集まった。

山下さんとはじめにであったのはペライチ創業直後ぐらいだったかと思う。
その後、何回かオフィスをお邪魔しているうちに、彼が全国行脚をしているのを知った。「全国の人にサービスを知ってもらうのは実際にその土地土地に足を運んで、直に知ってもらうのが最良の手だ」というのが山下さんの持論で、実際に俺も全都道府県を行脚することで、フランチャイジーになってくれる人と出会えた。

だいたい全国一周もすれば、ほとんどの人が飽きてくる。それをすでに何周もやっているのだからすごい。俺の場合は2年目にコロナが来たから、まだ二周目を敢行できていない。回数を重ねるごとに出会う人数も増えてくるという。

山下さんはすでに、知事とも連絡とれるぐらいになっている。
そんなIT起業家は山下さん以外にいない。そして、ペライチ以外にもたくさんのプロジェクトを全国各地で回している。

普通、ベンチャーキャピタルは、出資先の取締役以上のメンバーには100%の時間コミットを約束させるわけだが、山下さんは規格外の男である。

地域活性プロジェクトが増えれば、地域活性の文脈で、ペライチユーザも増えるわけだから、案外シナジーがあるのだと思う。

伊万里のイベントでは、まさに、ペライチワークショップが開催されていた。

次に山下さんと会ったのは高松でだった。
その時に、「東京の企業が地方展開で失敗する理由」をとくとくと教えてもらった。要点をいえば、地方の人は「無料が当たり前」のバーター文化であり、それ相応の信用を勝ち取ればはじめてお金を払うというものだった。

東京移住が増えれば貨幣経済・グローバル経済に取り囲まれる。東京はやたらとお金を払わなければならない。というのと真逆の論理である。

「無料が当たり前」は事業者にとって悪いことだけではない。
ペライチサポーターはボランティアベースで運営されている。
これはペライチを一つのツールとして、自分なりにやる意義を見出しているからタダで販促活動をしているのである。
こういったことがわかれば「無料文化」を味方につけることができる。

地方進出といえば、FC化に成功している事業者は少なからずいる。
現地で信用を勝ち取るためのお手伝いができるかが成功のポイントなのだろう。そのためには、レイクロックや山下さんのように、現地に足を運ぶことが重要なのだと思った。

話は脱線するが、首相候補の岸田議員は、選挙のない日でも広島に足を運んで街頭演説をしていたらしい。外務大臣の時も外国にいかず、広島に通ったそうだ。確かに選挙で負けたら議員人生は終了だ。外国に行くよりも広島に行った方がいいに決まっている。

これは本末転倒な例ではあるが、それが地域の人々の信頼を勝ち得ることなのだ。いいも悪いもない。それが現実ということだ。

山下さんはこうも言った。よく地方を回る人を見てきたが、信用を勝ち取る前にやめてしまうと。平たく言えば、「東京に魂を売るな」ということなのだろう。


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