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プロジェクトがもめたときにやっていること

 突然ですが、プロジェクトで言い争いになったりけんかになったのをおさめる立場になったことってあります?
 私は①情シス内 ②情シスとユーザ ③情シスとベンダ ④ベンダ間 
⑤全部
 それぞれのもめごとに入ったことがあります。最後のやつは、7社入った30人ほどの打ち合わせでしたが、ユーザ側の「どうしようっていうんだよオラア!」みたいな怒号が鳴り響いて大変でした。(PMが当日逃げた(><))

もめる原因

 プロジェクトがもめる原因っていろいろあるのでは、と思いますが、
自分自身の経験でいうと、下記のような「プロジェクトとしての調整不足や、個人の不満に起因するものが多かったように思います。では、どうすればよいのでしょう?

・スケジュールについての調整不足
・役割分担についての調整不足
・担当領域についての不満
・理不尽な状況への不満

スケジュールや役割の大枠を決めるときには、
メンバーをしぼる

 私自身はこれは徹底していますが、「全員で決めた方が後に遺恨が残らない」という人が、とくに年上の人には多いです。逆です。
 スケジュールと役割分担は、人の交換や場合によってはプロジェクトの一時停止とか、削減とか、そういった話もしなければいけません。ここに視野が低い人が混ぜると「じゃあこの仕事は停止でいいんですね?」とか、そういった「自分の仕事や周囲がどうなるか」といった話になりがちです。しかしそこまで含めて話をしたら、会議が何時間あっても足りませんし、忙しいなか参加されている他のチームの方にも迷惑です(><)。
 決める打ち合わせをするときには、材料をそろえておき、あとは判断や調整をするといった場にしぼらなければなりませんし、そこに現場の方を混ぜるのであれば、発言する場所をしぼることです。そこを理解せず、勝手なことばかり言うのであれば、その人は議論の場には入れないことです。

担当領域については、リーダー間で考え方をそろえておく

 弊社のケースでいうと、インフラ部門とアプリケーション開発の部門の間間で、担当領域のところでよくもめています。
 脆弱性やセキュリティポリシー的対応でとくによくありますが、実際、下記のような流れで進むので、難しいんですよね。

 ・情報は基盤を管理しているインフラ部門から出てくる
 ・アプリケーション開発管理側で計画を立てる
 ・実行にあたり、インフラ部門も一端の役割を担う
 ・そこでは、開発側が決めたことにインフラ側がNoということもある

 今、私自身は開発側のリーダーを務めていますが、「どちらが音頭をとるか」はプロジェクト単位で決めています。案件ベースで決めて、それぞれのボスから指示するといった進め方を取ります。

 役割分担を決めるとき、私とインフラ側とのリーダーの間では「(いったん領域を超えて)最適化して考える」ということと「お互いの立場や考え方を尊重する」「忙しいからを理由にしない」「言いたいことは思いっきり言い合う」ということは徹底しています。最後の2つが結構大事で、忙しいのは双方同じですし、腹を割って話せないと問題解決は難しいです。
 しかし、そういった形でリーダー同士で決めたことに対して「私はおかしいと思っている」みたいな人も出がち。。。さらに現場間での勝手な仕事のやりとりも起きがちです。双方納得していればよいですが、結構力関係で押し付け合いがでがちなので、気を付けなければいけません。個人間は仲よいのですけどね。。。おかしいなと思ったときには、その人とマンツーマンで話をしています。

「理不尽」と「非効率」は違う

 理不尽な状況がもめる原因になることもよくあります。よくあるのは「ここで決めないとスケジュールが間に合わない」「でも、上流となる経営判断がもっと後にならないとされないことは決まっている」といったやつですね。こんなものを「じゃあよろしく」と渡しても、ストレスがたまるばかりでもめる原因にしかなりません。。。

 こういった場合、自分の場合は

 ・一定のところまで進行をさせて、判断ポイントを設ける
 ・明らかに切るとわかっている件は、深入りせずに「課題」とする
 ・経営判断が出た時点でスケジュールを引き直せるようにプランBを持っておく
 ・そういった進め方をすることは、マネージャが周囲と合意形成しておく

 といったやり方をしますが、すると今度は「要件として残しておくと、あれこれで検討に入れざるを得ない」とか「切るとわかっている件を残しておくと火種になるからいやだ」「いらぬ要件を出すと全体で工数が増大する」といった話が出ます。当然です。状況自体が理不尽なのです。

 こんな話が出たときには、私は、現場の判断が合理的であるということは受け止めつつ、とは言っても待たなければいけないことはある、それに対しての責任はマネージャーや、その経営判断をした人が取るものなので、共有はしてほしいが、決定されたら気にしなくてもよい、と伝えています。

 ちなみに、個人的にNGワードと思っているのは「自分も理不尽だと思う」とそのまま認めてしまうことです。マネージャーとしては、非効率性は理解したうえで、状況としては受け止め、納得をもってやっているというメッセージは出し続ける必要があります。そして、それが自信をもって説明できないのなら、説明できるまで、もっと状況の理解を含めることです。

ちなみに私が一番「こりゃあ困るな」と思ったのは「10人月かかります!」と報告した案件に対して「10人フルコミットできる人をつれてくれば1か月でできるって報告しといたから!」という件ですね。こりゃあ無茶ですね。こういった明らかにそもそもの理解ができていない件は、開発に人月がかかる=そもそも要件が多い=要件を詰めるのに時間がかかる=テスト期間もかかる といった理屈について、マネージャーから説明を行います。。。



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