システム化したからミスがなくなるわけじゃないという話
最近わりとこれを言われることが多い気がします。
入力画面を作ればミスは減る…のか?
先日、ある部門とのやり取りで「ミスを減らすために現状のリスト管理をシステム化したい」という話が上がりました。
で、会話しながら案件を整理していたのですが、
・入力画面を作りたい→わかる
・イージーミスが多い→いや、バリデーションチェックなら、Excelでもスプレッドシードでもかけられるよ?
・集計でミスが多い→いや、話聞くと、イレギュラー対応が多すぎて統一的な処理を組めてないだけですよね?
結局、現状のままでスプレッドシートの入力規則やフィルタをつけることで解決できるけれど、イレギュラー対応が多すぎてシステム化できないのが問題ということがわかりました。それ、システム開発してもelse条件が多すぎてスパゲッティ化するやつ。。。!
結局「システム化したい」ときかなかったので、改めて「入力や管理の負荷が軽減される」とか、目的を積みなおして機能をライトにしてSaasの会員管理サービスを使うという結論になりましたが、こういう話は割と多い気がします。
人がやる以上、ミスは起こりうる
上記のように業務システムでよくあるのが「〇〇というミスで対応が大変だったので、起きないようにしてほしい」というものなのですが、情シス側で上記のような整理をしても、外部のコンサルティングの方の話をいいとこどりして聞いて「システム開発すれば全部解決できちゃう、オールハッピー!」なんてなっちゃう人、意外に多い。これ、困る・・・!
ちなみに最近とあるシステムの改修についてやり取りしていたとき、ユーザから「アプリをうっかり強制終了しちゃうことが多いんですよ。やっちゃダメなのはわかってるんですけど、つい面倒で。どこで強制終了してもデータや動作がおかしくならないようにしてくれません?」なんていわれまして。
お前、それ、自分のなかで答え出とるやんか・・・!
すべからく、システムといふもの
上記のようなやり取りをする中では「システムってこういうものだ」という基本的なことの理解をしてもらうようにしています。
たとえばこんなことはよくお話ししています。
・ルール通りに使うことを前提にしていること
・イレギュラーを追加するほどスパゲッティ化してその後の改修工数が上がっていくこと
・矛盾した要求を実装すると処理できずにおかしな操作になること
・言語化できないルールは実装できないということ
たとえば、ロジカルでない業務はロジカルにしなきゃいけない。でも、「言われた通りに作ればいいんだよ!」みたいな人、結構いたりもします。
情シスのミッションの中には「社内リテラシーの向上」とかあったりするんですけど、ロジカルシンキングみたいなものも研修テーマにできないかな、なんて思ったりもしています。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?