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DXを成功させるためには「推進できる情シス」にならなければいけない

意見はないけどあなたの意見には合意できない

 はい、これ業務システムのヒアリングなんかだとよく言われるやつですね。よく聞くと「今の仕事をそのまましたいだけ」だったりします。

意見ないなんて言うと怒られるからね。
「賛同できない」とか「こういった問題がある」というのを意見として出すわけです。

じゃあ、どうしたいの?

 こんなとき、相手の「これが問題だ」という議論に向き合っても大体の場合無駄な時間を過ごすことになります。

 ハナっから意見をあわせるつもり、ないんですもん。

 
なのでこういったときには「じゃあどうしたい?」とストレートに聞いちゃいます。

だいたいしっかり考えてきてないんですよ、こういうの。
だから言われると急にあせりだしたりね。

具体の話に落としていくことがポイント

 ここで伝えておくべきは、

・「今のママ」がダメな理由
・具体の要望
・その要望を出す理由

 あと必要なのは「ひたすら要望を具体化していく」ことです。それが現実的かどうかはおいておいて。

 そのうえで「今のママがいい」のであれば、その理由を徹底的に追及していきます。

 うん。やなやつ。

考えに考え、考え抜くのであります。
答えが出せなければジ・エンドですがな。

具体の代案が出せない以上、ユーザ側は従うしかない

 上のようなことを言っていると、これ、よく言われるんですよねー。

・そんなこと言っても現場が反対しているんだ
・今のシステムをやめるつもりはない
・テストなんか忙しいんだから参加しないぞ

徹底抗戦の構えですな
一度30人くらいに取り囲まれたことありますが、むっちゃ怖かった

 こうなってしまうともう、その部門のトップと話をするしかないんですけど、そこでは「具体の代案を出してこない」ことに注力すべしなのです。あとは「今のママがいい」なのであれば、「その仕組みは誰が維持するの?」ということになります。

 たとえば、古いVBのシステムを使い続けたいなら、

・高いランニングコストを許容する必要がある
・新しい技術でできることができない
・汎用的なAPIが使えない

 で、「そこをどうにか考えるのが情シスだろう?」という議論にもっていかせちゃだめで「あなたたちがやりたいといっているあれもこれも、今のままではできませんよ?」といって、決定を迫るしかないのです。

情シスが推進機関になれないとDXなど成功しない

 まあ、ここですな。下記の記事にまとまっていますが、DXって相当な計画や意思やコントロールが必要なんすよ。

 上の記事を読んで思ったのは、「DXってやっぱりコントロール大事だわ」ということですね。

 下の失敗事例、大体踏んじゃってますから。
 ツール導入で1000万吹き飛ばしたとか、何件も知ってる。

・いきなりデジタルツールを導入してしまう
・目的があいまいなまま進めてしまう
・投資回収をシミュレーションしていない
・ITベンダーの言いなりになってしまう

「強い情シス」には「強いITリーダー」が必要

 先日こんな本を読んだのですがね。どうしても情シスは「エンジニア集団」になりがちですが「ビジネスリーダー」を目指さなければいかんなと。

 この思想がなかなか日本の情シスにはない気がします。
 というか、権限ないんですよ情シスって。 

 プロジェクトを推進できる情シスでありたいですね。

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