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空港着いたらタクシーにぼったくられそうになった【タイ旅行➀】

タイ人の友達が「ウチニ来イヨ」と言ってくれたので、友人4人で押し掛けることにした。卒業式まであと2週間。これが最初で最後の卒業旅行(海外編)である。

旅行なんてちゃんとしたことが少ないから、飛行機のチケットをネットで予約して満足していた。ガイドブックは行きの飛行機で読めばいいや。とりあえず現地で合流できればOKじゃね?という安直でだらしのないハードルが設定された。

6日間も時間があるのに無計画で突撃するというハチャメチャな旅は、どんな結果で終わるんだろうか。楽しみワクワクである。


4:30起床。

JR武蔵野線5時32分の電車に乗る。成田空港第2ターミナルへ向かい、途中の駅で友人と合流する予定だった。ヨーロッパには何度か行ったことがあったが、タイは1度もないし、そもそも日本以外のアジア圏に行くことが初めてだ。今更になって不安が爆発してきた。

チケットがちゃんと取れてるのかすら心配だ。問題なくチェックインできるだろうか。昔、空港のチェックインカウンターのところでパスポートの期限が足りずに飛行機に乗れなかった友人の記憶がよみがえる。たしかドイツへ行くはずだった。どうにもならないと悟ったときの友人の顔が今も忘れられない。あの顔はもう見たくないな、哀しみが深い。


今回乗る飛行機はLCCだしフライト時間も長いし快適度はきっと低いと思う。座席にモニターなんかいているはずもない。何をして時間をつぶそうかとなんて思いながら車窓を見てみると、電車はちょうど川の上を通っていた。


そういえばタイって英語通じんのかな?食事が口に合わなかったらどうしよ。それより忘れ物とかしてないんだろうか。

不安要素がポンポン浮かんできてやばいなとか思ってたら友人Aの電車より1本遅いやつに乗ってたことに気がついた。道理で乗ってこないわけだ。とっくに合流するはずだった駅通り過ぎていた。


成田空港

とりあえず無事にチェックインできたから、インターネットってすごいわ。パスポート見せれば手荷物チェックするだけで特に何もなかった。何を心配してたんだろう。

空港で友人Bと合流した。お金をタイバーツに両替した後、お腹が空いたから吉野家行ったのだけど、これ数時間後に後悔した。


LCCはScootでタイ・ドムアン空港へ向かう。機内は意外と広くて座席も薄汚く古びているなんて様子もなかった。意外と悪くないじゃん、LCC。

唯一計算外だったのがご飯。機内食出て来るの早すぎだと思う。離陸してシートベルト着用サインが消えた直後に運ばれてきた。あんまりたべられない。朝吉野家で牛カレー食べたばっかりなのだ。それなのにカレーみたいなやつが出てきた。

機内食を頼んでいたのは自分たちの他に数人いるかいないかだった。

コカコーラと小さい折り紙くらいの大きさのチョコレートも付いてきた。機内への飲食物持ち込みはNGだったから有難い(でもみんな普通に持ち込んでたし、没収されることもなかった)。

機内販売もやっていた。けれどお釣りがシンガポールドルで返金されるらしく、隣の席の人は買うのを諦めていた。もっとも隣の人の場合、そのシステムを理解していなかったことに加えてCAの英語もよくわかっていないようだったから仕方なかった気もする。小銭がそもそも使えないのはちょっと不便だった。

11:33

暇だ。する事がない。映画でも見たいけど、何もない。イヤホンも上の棚にあって取り出せない。無論取り出したとして聴きたい曲もない。何して時間潰そうかな。仕方ないから友人Aから借りた米澤穂信の「儚い羊たちの祝宴」でも読むことにした。


16:01

窓から覗くと、目下に広大な土地が広がっていたが、果たしてこれは大陸なのか島なのか。よくわからない。大きな航空会社であれば液晶画面に飛行ルートが表示させるから場所がわかるのだけど、LCCにはそんなものはない。仕方ない。地面が茶色い。見える景色もなんだか土っぽくて煙たい。校庭のグラウンド見てるみたいだ。


米澤穂信の小説は奇異すぎた。思わず寒気立つような展開で衝撃的。普段森見登美彦ばかり読んでいる人なので刺激が強い。解説を読んでみるとマニアックなネタがふんだんに盛り込まれていたらしく、道理でと腑に落ちた。ミステリーの教養がもっとあればより楽しめるのかもしれない。

それにしても上流階級の設定で描かれる小説は面白い。好みかもしれない。


到着。

ドムアン空港から友人(タイ)のマンションに向かう。けれどここで軽い事件が起こる。道中のタクシーぼったくられそうになった。450バーツ。多分運転手は確認とったと思うけど、それより目的地に着けるか不安すぎて聞き逃していた。友人(タイ)が電話で運転手に交渉してくれてからメーターが動き始めた。

ことりっぷの注意事項にあったのに気づかなかったのが悔しい。飛行機で読み込んでいたのに。

家に着いたのが19時くらいだったから、しばらくしてから夜ご飯を食べに出た。タイ風しゃぶしゃぶのお店に行ったのだけど、日本のしゃぶしゃぶと大して変わらない。ちょっと酸っぱくてスパイシーだったかな。

その後、タイの風俗街に行く流れになったためアソークに向かう。BTSに乗った。切符の買い方がよくわからないうちに、友人(タイ)が200パーツ持って窓口に向かっていき、しばらくして人数分のICカードを持って帰ってきた。よくわからないが1回だけ使える切符らしい。

アソーク駅直結のデパートがあった。1階は東京、2階はロンドン、3階はイスタンブールといった感じでフロアごとにコンセプトが決まっていて、それぞれの国に合わせてデザインされていた。おしゃれすぎる。トイレすら完ぺき。


ソイカウボーイ

タイの風俗街は想像以上に奇妙な場所だった。客引きの女がめちゃめちゃ多い。その上、手とか尻を舐めるように触ってくるからタチが悪い。僕たちはタイの風俗文化を見学に行くという極めて健全な目的で訪れたので、華麗にスルーした。それにしてもあんなにヤマシイところもあまりないのではないか。美人ばっかり。悪くない。むしろ良い。

……なんて思っていたら、友人(タイ)が「あれ男ばっかだよ」なんていうから、もう誰を見ても全員男に見えてきた。


何だかよくわからない気持ちになったので、家に戻ってすぐに寝ることにした。




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