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これって


何気なく両腕を伸ばしてあくびをしてみると、突然首筋に捻ったような強烈な痛みが走る。
ものを落としたときに手を伸ばして拾おうとすると、伸ばした腕がピキピキと痛む。
くしゃみをしたら、脇腹が裂けるような激痛に襲われる。
こんな体験をされたことはありますか。私の場合大抵は痛む部分をさすると2、3分で元に戻るので肉離れなどの痛みではないのです。
これって恐らく老化。なにしろ65歳を超えた頃からしばしば起こるようになったからです。筋肉が硬くなって急に伸ばすような刺激に耐えられないからかなと思ってます。
老化はじわじわと体を蝕んでいくのですが、面白いのは頭の中。以前では考えられないようなポカが増え、歳をくったなあと自覚する一方で、まだ30代の自分が頭の中にいるのです。感覚では、まだ懸垂も10回以上できるし、50m走だってかなり早く走れると思っています。
もちろん現実は違うのは分かっていながら、そんな感覚があるのはたぶん精神年齢が30歳ぐらいから成長していないからだと思います。なのに歳をとって偉そうなことを言えるのは、長年の経験値の積み重ねの中から選べる言葉が増えるからではないでしょうか。
あくまで持論で科学的根拠は全くないのですが、まだ若い自分がいると思うと何となく嬉しいし、失敗した時も若気の至りとして処理してしまう方便になる。
ただ、もっと若い20代でなく、30代と思うのは、多少は大人の自覚を持っているという見栄かもしれませんね。



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平石秀紀
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