無宗教の私がクリスチャンと結婚して21年が経った
今日、結婚21周年を迎えました。
タイトルにもあるように私は無宗教の家庭で育ちました。
日本では多くの人が正月に神社へお参りに行ったり、厄年に厄払いをしたりすると思いますが、私の家ではそういった行事も一切なかったいわゆるガチ無宗教の家でした。
結婚する
そんな私が、クリスチャンの夫と出会い結婚したのは20代半ばの頃でした。彼は一般的なクリスチャンというよりも、「家がキリスト教会」というクリスチャン。宗教に興味がない私でしたが、お互い自然に結婚を決めました。とはいえ、結婚式では早速「宗教の違い」による衝突も。相手のお父さん(牧師)から、「パーティーではお酒を出すな」と言われたり、結婚前に同棲していたことを強く反対されたりと、戸惑うことが多々ありました。
また、教会での夕食会に招かれたときには、食事の前にお祈りをし、さらには賛美歌を歌うという未知の体験が待っていました。特に賛美歌は歌詞がわからず、最初は口パクで乗り切るのに苦労しました。
教会に行ってみた
友人からこんな言葉をかけられたことがありました。
「宗教が違うのによく続くね。」
正直、「そんなに珍しいことかな」と驚きました。それが原因で関係が揺らぐようなことはありませんでした。教会に行ったことは何度かありますが、牧師さんは毎回良いお話聞かせてくれるし、綺麗な歌をみんなで歌ったりできるし、ウェルカムでピースな雰囲気なので、いい時間だなと思った記憶があります。かといって洗礼を受けたいと思ったことはなぜかないんですねこれが。正直必要ないかなと思ってます。心の中が大切かなと。
壁はあった
義父が牧師だったこともあり、クリスチャンではない私が結婚相手になることには反対されました。その背景には、義父なりの信念や価値観があったのだと思いますが、当時の私は少なからず疑問や戸惑いを感じました。
それでも、私たちは結婚を決めその後の21年間、仲良く平和な結婚生活を続けています。正直、新婚時よりもどんどん幸せになっています。当時は反対されたとしても、結果を出せたので今はとても喜んでもらえてます。ほんとよかったです。
この経験を通じて、私は自分の子どもには同じ思いをさせたくないなと思うようになりました。もし子どもが将来、誰かを選んだなら私もその選択を信じ、応援したいと思っています。
むしろ世界が広がる
私は結婚するまでキリスト教のことをほとんど知りませんでした。夫に教えてもらったり、漫画版の聖書を読んだりして(漫画かい)新しい世界を知ることができました。普段なら触れる機会のない価値観や考え方に触れることで、自分の視野も広がった気がします。
一方で、夫もまた変化したと思います。彼はキリスト教の家庭で育ち、ずっとその環境に囲まれて生きてきました。さらにちょっと変わった家庭だったらしく(NHK以外視聴禁止、学校指定のものを持たせて貰えない、身の回りのものは全て自分で調達、習い事のお金は自分で用意など)すごくお堅い雰囲気だった彼が、自分でいうのもなんですが私のような人間と出会い、ある意味殻が取れたのではないかと感じています。
私が見てきたビートたけしの元気が出るテレビや、ドリフの大爆笑など、観たことがなく結婚後に見せたらめちゃうけてました。
お互いに異なる価値観を持ちながら、うまくバランスを取り合うことで、お互いの世界が広がりました。
最終的に感じるのは「結婚に宗教の違いはそこまで重要ではない」ということです。もちろん価値観のすり合わせや理解は必要ですが、大切なのは相手を尊重し、支え合おうとする気持ちではないでしょうか。
結婚生活に大切なこと
私たちのような夫婦は、きっと多くはないかもしれません。それでも、21年の結婚生活を通じて感じたのは、幸せな結婚生活に本当に必要なものは、肩書や宗教、ステータスやお金ではないということです。
大切なのは、お互いを理解し尊重すること、そして日々の生活の中で一緒に笑い合えることだと思います。
神様がいるのかいないのか、それは正直わかりません。でも、こんな素敵な夫と巡り合わせてくれたので、もしかしたら神様はいるのかもしれませんね(笑)
この話をしてひとつの本を思い出しました。
熱心な宗教信者である両親のもとに育った主人公の女の子。友達や先生からは親のことを変人扱いされるけれど、親の事は好き。
自分と親は大きく違うけれど、3人の心が重なる瞬間はある。すごく良い作品です。
Amazonプライムでも観られます。芦田愛菜さんが主人公です。