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12 家族団らんができない

食事の時に楽しく会話をするのは、家族円満の秘訣ではないでしょうか。いつも一緒に食べれるわけではないけれど、夫が家にいるときは、できる限り一緒に楽しく食事をすることが、子どもの成長にも欠かせないと思っていました。しかし、夫に家族団らんを期待をすることは間違いだと気づく出来事がありました。

食事の感想

 結婚前の夫は、食事の度に「こんなん食べたことない」と喜んでくれました。手作りすごい、うれしい、ありがとうとニコニコと言ってくれました。「おいしい?」と聞くのは一種のコミュニケーションです。「おいしい?」「おいしいよ」そのあとに続く楽しい雰囲気を楽しんでいました。

結婚後、食事は一切褒めない

ある日いつものように「おいしい?」と聞きました。ここのところ無言で食べては携帯ゲームをする夫に不満もありました。そして味に自信がないわけではなく、そのあとに楽しい会話をして、夫婦仲良くしたかったのです。しかし結果は全く違ったものになりました。

モラ夫「・・・・」
眉間に皺をよせ、無言で食べる夫に少し不安になります。
「ねぇ、おいしい?もしかして、まずかった?」
モラ夫「いちいち聞かれるとイラつく!おいしかったら食べよるんやから、見たらわかるやん。いちいち聞かれるのしんどい!!」
夫は眉間にしわを寄せて言いました。
「え・・・そんな風に言わんでもいいやん。反応ないから味が心配になって2回目聞いたのに」
少しびっくりして、反論してみましたが、夫は嫌そうな顔をしたままです。
モラ夫「しつこい。もう食事の度に聞かんといてな」
反論することができない空気でした。楽しくなるはずの食事の時間が台無しです。
「・・・わかった」
そのセリフを聞いて安心したのか、夫の若干表情がもとに戻ったようでした。
(そうか、しつこいのは嫌なんだな。)
工夫してもっとおいしいものを出したいという気持ちもありました。これから何十年も夫のための食事を作って一緒に食事をするのです。感想を聞くことができないとなれば、夫の様子を観察して、好きな味を推測するしかありません。(感想を聞いて空気が重くなるよりは、おいしいから食べてくれていると信じて黙々と食べる方がマシなのかも、究極の選択だ。どっちも楽しくない)
 こうして、団欒の時間であるはずの食事は、不機嫌な夫と携帯ゲームの音だけが響く時間となりました。

理不尽な文句と不機嫌発動

 その後も相変わらず料理の感想を言わない夫は、次第に文句だけは言うようになりました。料理が単なる義務に変わったのです。おいしいという言葉は聞くこともなく、かといって失敗もできません。食事を提供するタイミングが遅いと不機嫌になります。そして夫の食欲や体調に合ったものを出さないと文句を言われる確率がぐんと上がります。例えば口内炎ができているときが困りました。事前に確認するわけではないので、当然、後になって言われることになります。そこまで察知するのは不可能ですが、夫は当然のように要求してきました。
例えば味噌汁と豚の生姜焼きを出せば、
「しみるから無理」
暖かいうどんを出せば
「痛くて食べられない」
かといって事前に
「今日は口内炎大丈夫?どんなものなら食べれそう?」
と聞こうものなら
「わからん。汁気がないもの。辛くないもの。固形物じゃないもの」
結局、冷たいうどんやそうめんしか思いつきません。それではおなかが満たされないので寝るまで夫は不機嫌です。口内炎なのにコーラは飲みます。私は片付けや子どもの世話で忙しくしていても
お腹空いた」
とリビングに来ては私に向かって言いました
「パンは?」
モラ夫「いや」
「おにぎり作ろうか?」
モラ夫「おかずないなら無理」
「お茶づけはどう」
モラ夫「汁物は無理。ないならもういい」
不機嫌に別室に行ってしまいます。
放置しても機嫌が悪い。働きかけても機嫌が悪い。そういう食事の繰り返しは本当に苦痛でした。

味付けとグザイの多さに文句

娘は離乳食も順調で、本当にすくすくと育ってくれていました。大人と同じメニューが食べられるようになった頃には、元夫は料理の味付けにもうるさくなりました。
モラ夫「具材をいろいろ入れすぎてごちゃごちゃしすぎ」
「娘にいろいろな食材を食べさせたいのよ」
モラ夫「だから!何がしたいん。メインはなんなん。しかもカレーにきのこ入れるなんてナイわ」

モラ夫「これなんの味付け?うっす!」
「娘のために薄味に作ってるんだけど」
モラ夫「うげ。こんなんじゃ残されるにきまってる」

以後、夫の分だけ後で塩をかけるようにしました。薄味の料理を作っていることがバレた時に不機嫌にならないかハラハラしながら出しました。
ある時は、ハラハラするくらいなら、と正直に
「薄味にしてるから。味が薄かったら自分で塩とか醤油とか足してね」
と前もって言えばやはり機嫌が悪くなりました。
モラ夫「じゃあどういう味付けの料理を作ったつもりなん?」と追及が始まるのです。

娘の偏食は私のせい

娘の偏食期が始まり、せっかく作ったおかずを残す、と夫に愚痴をこぼしたときは、
モラ夫「こどもが好きなメニューを出さないから残されるんや。煮物とか食べるわけないやろ。カレーとかハンバーガーとかでいいやろ。それかカップラーメンか」
「え、カップラーメンだめでしょ、せっかく薄味で食材の味を教えてるのに、濃い味の癖がついたら困るよ」
モラ夫「は?残されるのが嫌なんやろ?それくらい我慢せな。ママわがままやで」
 何を言っても協力してくれるどころか、私一人が悪者になってしまうので、もう食育も独りで頑張ろうと決意しました。じゃあお前が作れ。献立考えろ。と言える強い妻にはなれませんでした。メンタル弱すぎな自分がこのころから嫌になっていきます。
 この頃から、いいことがあったときだけ、日記をつけるようになりました。いいことだけを書き留めて、嫌なことは忘れるように努力する。そして楽しい出来事だけを繰り返し思い出していけば、感謝の気持ちで毎日を過ごせる、夫への不満も気にならなくなる、と思ったのです。


次回に続きます。


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