最初は、書くことにも不自由でした。

夫がしている事はモラハラだと
気づいてから
ノートに気持ちを書きはじめました。

夫の描く「妻」という役割に
閉じ込められ
じわじわと行動も言動も
自由にできずにいたので、

書き始めた頃は
「もうヤダ」とか
「ずるい」とか
そんな短い言葉ばかりでした。

ノートは見つからないように
誰もいない時に書いて、
すぐに破って捨てていました。

なのに「誰が」「何をした」と
具体的に書くことができませんでした。

真っ先に浮かぶのが
夫の怒りに満ちた表情と
お腹に響くような、大きな怒鳴り声……

恐ろしさで指が硬直して
名前どころか、「夫」「旦那」「パパ」など
夫と特定できる言葉も
書くことができませんでした。

それでも、
嫌だった気持ちや苦しさを
殴りつけるように書き出しました。

何十ページも泣きながら書き、
幾重にも厳重に閉じ込めていた
怒りの封印を外していくような作業でした。

半年くらいかかったと思います。

怒りの感情がだいぶ出尽くした頃
問いが生まれてきました。

「じゃぁ、これから私はどうしたいの?」
「この先もずっと、このままでいいの?」
「この人の介護をしていける?」

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