展示っていいよねin京都
作品展ってさ、良いよね。
いろんな人の作品が見られてさ、図録買っちゃったりさ、小さなギャラリーだと稀に作者本人と喋る機会があったりさ……。
え?
そもそもそういうのに行った事がない?
そっか……。
展示、もっと見て!!!!!!!!!!!!
日本中にある展示を一体何人の人が見てるんだろう。もしかしたら私が呼びかけるまでもなく年間100億人くらいの人々は見ているのかもしれない。
日本って広いし。
でも私は呼びかけ続ける。もっと美術を気軽に浴びてほしいから。
ということで私の展示の見方を、2022年の展示を振り返りつつゆるっと紹介する。
今記事であなたの展示を見るハードルが少しでも下がったら嬉しい。
※今から紹介する二つはすでに会期が終了しているもの
「トラ時々ネコ〜干支セトラ〜」 福田美術館
まずは今年初めて行った展示を。ネコ科の動物を摂取したかったから行った。
かっっっっっっこい!?そんでもっっっふもふ!!!
青を用いてゴツゴツと描かれた地面と、豪華な毛皮を身に纏い吠える金色の虎との対比が素晴らしいね。金屏風という下地の活かし方が上手すぎる。この絵の前なら漢詩がスラスラ書けそう。そう錯覚するほどの臨場感。
たまんねえ〜〜〜〜〜。
手突っ込んでワシャワシャしたい。
これ、描き込みが凄すぎるのか私の写真がブレてるだけなのかギリギリ分からない。多分ややブレている。
動物まみれのいい展示でした。
「ブライアン・イーノ展」 京都中央信用金庫 旧厚生センター
ブライアン・イーノさんは「ヴィジュアル・アートに革命をもたらした」と言われるほど本当に凄い方らしい。私は現代美術に関してはかなり疎いので存じ上げなかった。すみません。色々調べるより見た方が早いので早速入っていく。
一番印象に残った作品がこちら。
綺麗……。
写真だと伝わらないが、これは馬鹿でかスクリーンに投影された映像作品。靴を脱いでソファに座って鑑賞する素敵システム。静かな音楽が流れる中、真ん中の図形が色形共にゆっっっっくりと絶え間なく変化していく。
目を閉じて5秒、次に開ける頃にはもう何もかもが変わっている。じっと変化を見つめてみる。気付けば「さっきはどんな形だったか」があまり思い出せない。そんな小さな変化の積み重ねが、色や形が、自分の記憶や内面とリンクしていく気さえしてくる。
本当に革命的だった。「百聞は一見にしかず」という言葉をこれでもかと実感する、良い展示でした。
ここから紹介する展示はどちらも開催中のもの。
作品写真を(それぞれ一部ではあるが)載せているため、見に行く予定がある方はお気をつけて。
「サンリオ展 ニッポンのカワイイ文化60年史」 京セラ美術館
かわいいを浴びたくて行くことを決めた。
本当にかわいい。展示空間の全てがかわいい。ちなみに私はサンリオについて「かわいいキャラクターが沢山いる会社」、ピューロは「そのキャラクター達に会えるなんか素敵な場所」レベルの認識しかない。あっっっさあさ。
そんな私にもサンリオがどれだけ「カワイイ」に情熱を掛けているのか、今まで歩んできた歴史が丁寧に伝わってくる展示内容でした。
ちなみにこの展示、キャプションボード(美術館の壁にある、作品の概要や作家の生涯などが書かれがちな板)さえも可愛くてビビった。やべ〜。
そんな中でも、私のお気に入りがこちら。
この作風は!!!!!!
この感じを見て「おっ」と思った方もいる、絶対。
そう、アクリル樹脂を用いてリアルな金魚を描いた作品で有名な深堀隆介さんの作品。(ぜひ調べてみてね)
深堀さんが普段作っている作品と違い、2Dだからこその面白みがある。影がリアルさを助長させて、でもデフォルメの効いた塗りや線は二次元そのもの。
個人的にこういう二次元にも三次元にも振り切らない、「間」みたいな作品が好きな為かなりテンションが上がる。
ちなみに金魚のキャラってサンリオにいたの?そう思っていたらキャプションに答えがあった。
優しい世界……。
この展示は全国巡回で、京都の会期はすでに終了しているけど来年には北海道からまた巡回していく様なので、近くにお住まいの方は是非行ってみてね。
金魚がお友達なのはマジのガチらしい。
「ツタンニャーメン展」 猫猫寺
タイトルからして秘境調査のようなワクワクドキドキがある。
ちなみにこの展示はそこそこ大事なイベントを寝過ごしたショックから、ヤケを起こして急遽見に行った。そんな理由があっても良い。
本物では?
いや贋作とかでは無いんだけど。予想以上にクオリティが高い。ツタンニャーメン王の威厳がマスクから伝わる。マスクだけでなく、他にも杖などの道具や壁画などのディティールにとにかく拘っている。
各作品のキャプションにあった「ニャラオ」「ネコログリフ」などの無い言葉さえも存在する言葉の様に感じる。多分歴史の教科書にコラムで載ってたよね?
この展示だけでなく、お寺そのものが猫の絵画や立体作品などに埋め尽くされており非常に幸福度の高い場所だった。
こちらの展示は2月27日まで開催。猫住職さんは必ずいる訳ではなさそうなので、会えたらラッキーかなのテンションがちょうどいいかも。
最後に
色々紹介して色々書いたけどとりあえず言いたいのは、難しいこと考えずに「かっこいい・かわいい」や「なぜか分からないけど心地良い」とか、そのくらいの感覚で美術を見てほしいと言うこと。
どうか「よく知らないから・分からないから」で展示を見に行くことを敬遠しないでほしい。私も見に行く展示の八割以上はよく知らないし、正直見てもよく分からない時がある。全然それで良い。
急に講釈垂れてすみませんね。
展示、見よう!!!!!!!!!!!!
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