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お金を如何に管理するか(続2)~現金(げんなま)に手を出すな

今回は資金管理の第3回目である。コメントをいただいた。具体的でわかりやすかったと。ありがたいことである。今後もなるべく具体的で更には実践的な話をしていきたい。前回は食費について書いた。

今回は遊興費についてまた家計簿につける明細記入のやり方について書きたい。


1.家計簿をつけるには現金を使わないこと


新紙幣が発行された。

今までいつも新紙幣、新貨幣が出ると対応していない自動販売機等で面倒なことになってきた。しかし今回はあまり心配はしていない。実生活でほとんど現金を使わないからだ。(1枚ぐらい手に取ってみたいとは思うものの)

我が家では1,000円以上の買物はクレジットカードを使う。1,000円以下や交通費はスイカを使うと決めている。家計簿つけには数字が分かれば良いのだ。そして大事なのは資産管理である。

クレジットカードをつかうと使い過ぎるから現金しか使わないと言う方がいる。最初に現金を仕分けしておいて、それ以上は使わないと言う。これを現金袋詰め管理と呼ぼう。
しかし管理と言う視点からするとこれは愚の骨頂である。現金だろうがクレカだろうが、支出明細をつけていなければ、即ち、管理出来ていなければ同じことである。現金袋詰めは残額が見えるから懐具合が分かると言うだけのことである。多分クレジットカードで使いすぎる人はいくら、何に使ったか日々管理していないだけなのだ。

結局日々の管理が出来ていなければ、「あれっ!いつの間に無くなった?」なんてことになりかねない。日々何にいくら使ったのか、予算はあといくらあるのか、日々明細をつけることでそれがわかり今予算の消化スピードはどうなのか、それを知る必要があるのだ。

ふむふむ今月も予想通りじゃ


何故現金を使わないのか。

2.スイカを使うメリット


それは管理の大原則の一つ、「管理作業をなるべく簡単に」の原則に従ったものである。現金よりクレカ、スイカのほうが管理上楽であるからだ。

例えば1万円握り締め、電車で買い物に行ったとする。その日使ったものを全部現金で支出したとすると電車賃(スイカを使ったら交通費はどうやって調べる?)、買い物、食事代を1万円から引いた金額が合っているかどうか残金を計算するのは実に面倒である。

残額=1万円−(交通費+食事代+買い物代等の利用金額合計)

ああ~年取ると暗算ができない


ところがこれをスイカで全部行うと何にいくら使ったか残額はいくらかが、記録がレシートで残る。<スイカの自動販売機では直近の100件分の履歴も出るようだ。>それをその場で使った金額を入力していけばいい。大事なのは、その場で、あるいはその日のうちに時間を決めて入力することだ。
<翌日に持ち越すととたんに面倒になっていく。>

私はグーグルのスプレッドシート(グーグル版のエクセルのようなもの)を利用している。ログインすれば誰でも無料で使える。これでパソコンでもスマホでも同じデータを見ることができる。私は電車乗車中に全部入力してしまう。

ある日の利用履歴とレシート

グーグルスプレッドシート画面

昨日7月5日10,000円(B3)をスイカに入金した。そこから電車で出かけ博物館に入って食費をつかって帰ってきた。さていくら使ったか。例えばスプレッドシートで以上のような表を作っておけばよい。前日までのスイカ残高C2、1796円に当日のスイカへの入金額10,000円(B3)円を足し、当日使った金額130円(E3)を引いたものが残高11,666円(C3)となる。これを繰り返す。(データ式をコピーすれば無限に記録できる)

当日残高C(n)=当日入金額B(n)+前日残高C(n-1)ー当日支払E(n)

スイカで支払いをしたら明細Dと支出金額Eを入力すれば、残額が出てくる。それがレシートの残額数字と合っていることを確認するのだ。上記で交通費E7がいくらかかったかわからないとしよう。しかし最後に使ったレシート残高が9,616円とあるので、E8に使った金額278円を記入し、となりのF8のカラムにでも<=C8-9616>と入れればE7の交通費626円が出てくる。それを入力し上記の1日の使用金額明細ができる。帰宅後これを家計簿にコピペする。

何気なくもらうレシートには重要な情報がある

このようにスイカの残額を見ながら入力&チェックをすれば、いちいち現金を数え、その数字とレシートを見比べる必要はなくなる。
で結果的にこの日は2,050円を遊興費として消化した。その満足度を図り、それが金額に見合ったものかどうかを判断する。予算内ではあるがちょっと満足度が多少低いかも、今度はもっと有意義な物に使おうとか、考えるのだ。

3.クレジットカードのメリット

一方、クレジットの場合は、個別支出の支払った店舗等も表示される。故に支出明細を記述して突き合わせできれば何に使ったかもわかる。カード会社の明細はダウンロードしたり、コピペして、そこに使用明細を追記することももちろん可能であるし、マネーフォワードに登録しておけば日々利用金額がわかる。そして支払い金額について締め日まで利用金額をカード会社が支出合計を計算してくれ口座から引かれる。

クレジットカードのデメリットは締め日と言う面倒なルールがあることだ。支払い日と使用日がズレるのだ。ただこれもカード明細がわかるので翌月いくら引かれるか予測がつく。一ヶ月分の借金利息を建て替えてくれると思ったほうが良い。(厳密を旨とするケチな私としては本当はデビッドカードのほうが良いのだが単に変えるのが面倒なだけなのだ)

これだけは自信をもって言える「面倒なことは大っ嫌いだ!」


支払った後の残額は銀行が計算してくれる。実に分かりやすい。残金を数える手間が省けるのである。あとは銀行口座を確認すれば良い。マネーフォワードではそれをネットで確認できる。

1.クレジットカードで支払い
2.支払い明細記述(ネットでも確認できる)
3.支払い日引き落とし(マネーフォワードで引き落とし日に確認できる)
4.マネーフォワードで口座残高確認

非常に細かく書いたので、作業的に面倒かと思うかもしれない。しかし実際やってみると日々わずか数分で済む。

と言うわけで現金に手を出さないメリットは大きい。
流石に現金を使う場合もあるだろう。そういう時も最低限の現金だけを持ち歩く。現金が少なければ少ないほど残額の確認は直ぐ済む

そこで最も重要なこと管理について述べようと思う。

4.お金を使う目的とその結果の査定が大事


何度も言うが、家計簿をつけても管理できていなければそれは意味がない。管理することが重要なのだ。ここでいう管理とは、いつ、何にお金を使ったのか。そしてできればその目的までも記述し、明確化することがまずひとつ。

そしてそれが自分にとって家族にとって本当に価値あるものか、必要なことかを査定することだ。大金を使っても、それが重要かつ必要なことであったとすればそれは満足いくものと考える。
しかし小金を使った。なんとなく、しかも大した目的もなく使ったとすれば、それはあまりよろしくない。できればそういう使い方はやらないほうが良いだろうということになる。

以前はよく気晴らしに買い物に行った。何かがないとなるとわざわざ都心に行って高いデパートで買い物をする。ついでにいろいろと買い、食事をし、帰りにスーパーでセールがあり買う。「買い物」自体が気晴らし、レジャーの一種だった。

街はそれ自体が購買へのPR装置だ

以前記述したように仕事を辞めたら「気晴らし」をする必要もなくなり、必要な物は近場のスーパーに歩いて行って買う。これならガソリン代、電車代もかからず安い物で済ませられる。

大切なのは「気晴らし」を「買い物」にしないことである。そうしないと無駄遣いが趣味ということになりかねない。

神よ、お許しください、また使いすぎてしまいました

例えば私には気晴らしするオプションがいくつかあるが、そのひとつが上野動物園である。高齢者となると入場料はなんと300円なのだ。ここは丸一日楽しめる。往復賃を含めても1000円ちょっとで楽しめる。映画館より安い。私は散歩が趣味だが今のこの暑さ。たまらない。そういう時は近場のメガストア、例えば越谷レイクタウンなどに行き、歩き回る。涼しく気持ち良い。ウインドウショッピングで済ます。これも楽しい。また別途記述しようかと思うがこういう気晴らしオプションを私は10程度持っている。

こういう金のかからない気晴らしオプションをいくつかもっておくことだ。その一方で本当に好きなことはちょっと贅沢することだ。

我が家では夫婦そろって本が好きであり、ほとんどの本は図書館で借りるのだが、新刊本で順番待ちが100人以上あったり、漫画のような図書館にない本、図書館にはあるが、大好きな本で、出来ればいつも傍に置きたい本は購入することにしている。

本は我が家では映画と並ぶ重要なアイテムである


そこでブックオフ等古書店に行く。5月連休はブックオフの特別セールがあった。そこで3店のブックオフを3日間でハシゴし、途中で喫茶店によったり交通費込で16,000円も使った。節約を旨とする我が家では結構な出費であったが、この出費は十分納得の行ったものであった。読みたい本が手元にあるというのはそれだけで気分の良いものである。何よりも本屋で好きな本を探し立ち読みする事自体が息抜きとなる。

お金を使う目的を明確にし本当に必要なことに費やす。単なる気晴らしにはなるべくお金を使わない。気晴らしにはお金をあまり使わないようなオプションを用意しておく。

何に、いつ使ったかという項目にどういう目的でということも記述するとその出費は決して浪費ではなかった、実のあるお金を使い方をしたのだと後で見ても納得できるのだ。

時にはちょっとつまらないことにお金を使ってしまったとわかったらすぐ反省し、翌月はちょっと引き締める。時にはちょっと多めにお金をつかったが、これは実に有意義なことに使ったので良しとしようと考える。それを月々の家計簿を見直し考える。その家計簿もそのうち公開しようかと思う。

結果的に予算を超えてしまったとしても、何に使ったが明記されて納得していれば、大切なことにつかったのだと諦めがつく。またその予算超過の程度がわかれば、対応策も検討できる。結果的になんとか生涯設計のシミュレーション通りに動き、やがては憧れの年金生活に一歩づつ近づいていることがわかるのだ。

・・・・・・

それでも不明な現金がある。それはカミさんが持っている現ナマである。個人事業主であるカミさんは結構現ナマでお金を稼ぎ、現金で経費を払っている。その明細は闇の中であり、いつ聞いても適当な金額しか教えてくれない。しかし私が我が家のヒモである以上ここはあまり触れては行けないのかもしれぬ。これは永遠にわからない謎なのかもしれない。

我が夫婦の間には決して触れてはいけない闇が横たわる
それに触れることは命の危険をも意味するのだ。


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