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自己理解、他者理解を深め、私らしいリーダーシップを目指せるように

ピュア・エッジ「Edge Woman 女性向けリーダーシップ開発トレーニング」受講生インタビュー。今回は佐藤茂里さんです。何でも知っていて何でもできる「完璧なリーダー」であろうとするあまり、課題を抱えておいででした。

佐藤 茂里(さとう もり)さん
人材サービス企業 人事厚生部 労務・厚生チーム

行き詰まり感があった

―どのような動機で受講されたのでしょうか?

ここ5年間ほど、チーム長という立場で働いています。3つの課を受け持ち、合計で20人ほどの部下がいます。私もチームもうまくいっていないというわけではないのですが、なんとなく行き詰まり感があって。現状がベストではないと感じつつ、じゃあ、なにが問題なのかというとはっきりしなくて、ずっとモヤモヤとしていたんです。

ただ漠然と、足りないものはリーダーシップかもしれないと感じていました。業務の効率を上げるとか、そうした「やり方」自体はどうにでもなるのですが、リーダーシップについてはこれまであまり意識を向けていなくて、自分にそういうものがあるのか、ないのかさえよく分からない状態だったんです。このままではいけない、一度ちゃんと学んでおこうと思って、受講を決めました。

理解していなかった多様性

―講座を受けてみて、どのような発見がありましたか?

多様性について何も分かっていなかったということに、まず驚きました。
もちろん、ダイバーシティという言葉については知っていました。でも、それはとても表面的な捉え方だったんですね。多様だよね、みんな違うよねって言いながら、一人一人の多様さをどう捉えていくのかというところを全然意識していなかったんです。それぞれの違いを理解する。それがすべてのスタートだと気づいて、自分の至らなさに愕然としました。

例えば、部下に対して「こういう動きをしてほしい」と伝えたにも関わらず、望んでいた成果が生まれなかった場合。それまでの私には、その人がなぜ動けないのか、どうすればその人らしく主体的に動くようになるのか―といった観点が全くなかったんです。本人がどうしたいのか、どのような助けを必要としているのか、どこに気づけば動きやすくなるのか。いまはそうした観点から言葉を選び、接するように努めています。

自己理解も表面的だった

―理解させる前に、まず相手を理解するということですね。
 
そうですね。理解という意味では、私は相手だけでなく、自分自身についてもよく分かっていませんでした。自分の強みも弱みも知っているような気がしていましたが、やはり表面的なものだったのです。自分をコントロールして、感情の起伏なく常に冷静さを保つように努めていましたが、その影響で感情の状態に対して鈍くなっていたんだと思います。これは、自分をコントロールできているというのとは違うんですね。そこから、自分の状態を受け止めた上で、「じゃあどの状態に自分を持っていけたら、もうちょっと上手くいくかな」というところに意識を向けるようになっていきました。
 

リーダーシップのイメージが変化

―リーダーシップについては、受講を終えてどういう学びがありましたか?
 
自分は全部知っているから、全部できるから、だからついてきてといったリーダーシップは、かえってうまくいかないんだと分かりました。状況によっては、リーダ-として強くみんなを引っ張る必要もあります。でも、常にそうである必要はないんですね。かつては目標まで自分が連れて行かなきゃと思っていましたが、そこまでしなくても大丈夫なんだと気づきました。それぞれの力で歩いて、一緒に辿りつこうというのが、いまの感覚です。
 
―受講後、現場ではどのような変化が生まれていますか?
 
私の直接の部下は課長職のものたちですが、彼らとの 1on1ではそれまで、業務についての話がほとんどでした。でも最近は感情面についても話す時間を少し持つようにしています。「こういう時間があってすごく助かります。自分も気持ちが整理できました」といった声も聞こえるようになりました。
 
また、私が自分自身を理解していくなかで、仕事への向き合い方にも変化が生まれてきました。以前はちょっと複雑な仕事になると全部自分で抱えてしまう場合が多くて。部下に渡せばいいのでしょうけど、上司として負担を減らしてあげるべきだろうと考えて。だから休日にも結構仕事をしていました。
 
でもそれは私がやりたいことなのだろうか、チームとしていい状態なのだろうかと考えるようになって、試しに部下に渡す仕事を少し増やしてみたんです。すると「ちょっと任せてもらえる範囲が増えた気がします」と言ってくれて。これでよかったんだ、抱え込みすぎていたんだと気づきました。
 
変化としてはいずれもまだ小さなものですが、これからも実践を通して学んだ内容を深めて、いずれはチームのなかで自分が本当にやりたい仕事を明確にして、形にしていこうと考えています。


リーダーが良かれと思って仕事を抱え込むと、メンバーの自主性や成長をそぐことになりがちだというのは時折耳にする知識ですが、佐藤さんの変化が部下にもたらした影響から、それが真実だということを教えていただけました。

Edge Woman 女性向けリーダーシップ開発トレーニング」の詳細についてはHPをご覧ください。

インタビュー/執筆:大村 隆

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