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ジャズとの出会いと、部活選び痛恨のミス

受験勉強の甲斐あってか、東京は吉祥寺の某大学に晴れて合格しました。
僕は文学部日本文学科というところで、就職には難があるため、在学中にたくさん資格でも取っておくか?と息巻いていたのも僅かな間でした。

新入生歓迎期間に、聴き覚えのある音が聴こえてきました。そうです、サックスです!

ウッドベース、ドラム、キーボード、サックスの編成でしたが、その演奏を聴いて鳥肌が立ちました。
その人達はジャズを演奏してたのです。

その様子を遠巻きに見ながら、自分の中で胸に込み上げるものがありました。「カッコいいな、このひとたち!」

資格取ろうと息巻いていた気持ちはなりを潜め、純粋にジャズ演奏してみたい&もう一度サックス演奏してみたい!という気持ちが込み上げて来ました。
んで、ジャズ部の門戸を叩くわけですが、この時の僕はビックバンドジャズとコンボジャズ(いわゆるジャズ)の違いも知らなかったのです。

僕は間違えてビックバンドジャズをやる部活に入ってしまったのです。
当然、少人数のジャズをやるわけではないんですよ。
でも、その部活で2年間ミッチリ基礎練習や大学2年の頃には1年生の指導を担当したりとやっていました。
基礎練習はロングトーンをはじめとして、とにかくいい音を正しい音程で吹くこと、タンギングと言って音の輪郭をハッキリさせる練習、譜面の読み方などを勉強しました。
僕はその傍ら、同大学内にあるコンボジャズを演るモダンジャズグループとも転部したい旨を告げて接点を持っていました。
じゃあビックバンドが嫌いかというとそうではありませんでした。やっぱ20人近いメンバーで奏でる音は分厚くて迫力満点。それはそれで良かったのです。
ただ、僕の入ったビックバンドはアドリヴを演らせて貰えなかったんです。
「音源通りソロ吹いてくれないとどこでバッキング入ればいいか分からない」と言われた瞬間、怒りが込み上げてきました。「んなもんソロパートの2コーラス目のBメロだろがー!」と思ったものです。
ジャズの部活にいるのに吹奏楽部魂の抜けてない先輩達に憤りを覚えました。

そんなこんなで大学3年にはコンボジャズ専門の部活へ転部しました。そこはそこで、「勝手に練習して上手くなれ」という超絶放任主義の部活でした。上手くなりたきゃ自分から先輩を捕まえて練習方法を教わるという、教育制度のまるで整っていない自主独立の精神に満ち溢れた場所でした。

それでは新入生が辞めてしまうと思った僕は、ビックバンドで培った教育制度を少し取り入れつつ、自主独立の気風を壊さない程度のあんばいで新入生達を育てる仕組みづくりとその先導役になったつもりです。

僕が転部した頃は、このままだと廃部になるとまで人数が減っていた部員も新入生の定着数を上げるのに腐心した結果、何とかなりました。

コンボジャズ専門の部活に移ってからというもの、僕は授業より部活に集中(でも勉強もして単位は確実に取る)しました。
携帯の電波の届かないスタジオ内に引き籠り練習に明け暮れ、スタジオを21時頃に出ると、携帯に何通もメールの入るのです。大抵、「合コンやるから来いよ」から始まり、「先行ってるぞ」と続き、慌てて電話を入れると「いま残念会やってる。お前メールの返信くらい寄越せよ」と愚痴られる始末。
サックスが吹けたらモテるだろうという気持ちで始めましたが、上手くなりたい一心で、極めてアグレッシブなスタジオ引き籠りなキャラになってました(*^^*)

まあ、学生の頃の話はこの辺にして、どんな練習してるとか、楽器の事やセッティングについて次回からは書いてみるつもりです。

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