「火曜日の昼寝」(ガルシア・マルケス)

あらすじ

 汽車は果てしなく広がるバナナ園に入りました。バナナ園の他には労働者の住宅も見えます。汽車の3等席に座っているのは喪服を着た親子の2人だけです。

 女の子は初めての旅で、女は母親にしては年を取っているようにみえます。仕草からは貧しい生活が伺えました。昼ご飯を食べていると、バナナ園を通り抜けて乾燥地帯に入っていました。降りる駅まで近いようで、母親は子供に準備を促しました。

 人けのない駅に降り、村に入ると人々は昼寝の最中でした。昼寝の邪魔をしないようにまっすぐ神父の家を訪ねました。要件は墓地の鍵を借りることです。先週殺されてしまった息子、カルロス・センテーノの墓へ行くようです。家に忍び込もうとしたところを銃で撃たれてしまっていました。

 墓地の鍵を借りると、返す方法を聞いて外に出ていこうとします。神父が日差しが強いので日傘を貸そうとすると母親は断って出ていきました。

感想

 村の中で殺されてしまったカルロスは、母親の言いつけはしっかり守っていたようです。だから母親もお墓参りに堂々と来ました。とんちのような話ですが、飢えさせるようなことをしないように言いつけていて、盗んだのはお金だからセーフというのは微妙なところだと思います。あまりに堂々としている親子を見て神父が驚くところが痛快な話です。

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