「最初の苦悩」(フランツ・カフカ)

あらすじ

 ある空中ブランコ乗りは、1日中ブランコの上で生活するようになっていました。同僚が気にしていたことは他の演目のとき、彼に目線が行くことがあるくらいです。サーカスの幹部も許していました。

 どうしても移動の時間はブランコから降りなければいけません。移動中はできるだけ早く目的地につくようにしていますし、汽車に乗っているときは網棚ですごします。

 あるとき、興行主とブランコ乗りが汽車に乗っていると、ブランコ乗りは1つのブランコだけではもう演技をしないと伝えます。ブランコ乗りは初めての苦悩に苛まれていました。

感想

 仕事熱心な空中ブランコ乗りが初めて悩みを持ってしまいます。空中ブランコという演目が極めて難しい上にとても危険です。興行主からすると、悩みを持つようになったブランコ乗りがより扱いづらいでしょう。

 ブランコ乗りは失敗が恐ろしくて悩んでいるとは思います。とても危険な演目なので怪我や死の恐怖があると思います。成功させ続けたことで、とても神経質な人物になっているかもしれません。もしくは、自分の仕事が飽きられたくないのかもしれません。悩みをハッキリと伝えないままなので、興行主が勘違いしているようにも感じられます。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?