「判決」(フランツ・カフカ)

あらすじ

 若い商人のゲオルグ・ベンデマンは自分の部屋で外国への友人に宛てた手紙を書き終えていました。その友人はロシアのペテルスブルクで商売をしていますが、あまりうまくいっていないようです。

 ゲオルグは友人への気づかいから、故郷に帰ってきたほうが良いのではないかと伝えたいと思っています。しかし、友人を傷つけたくないゲオルグはとりとめのないことを書くにとどめていました。

 ゲオルグは友人への手紙に婚約したことを書いたと父親に知らせます。父親は家にも来たことがある友人をそんな人物はいないと言います。ゲオルグは友人のことを言い聞かせながら父の健康を気づかってベッドに運びます。ベッドに寝かされた父親は突然怒り出し、ゲオルグに向かって叫びだしました。父親はゲオルグに溺死することを命じます。

 ゲオルグは家を飛び出し、父母を愛していたとつぶやきながら身を投げました。

感想

 ゲオルグが手紙のこと、婚約したことを考えているときはとても幸せな雰囲気で話が進みます。
父親との話の途中から不穏な空気になり、溺死を命じられるという急展開です。結果的にゲオルグが身投げするということは罪を認めているように思います。とりあえず家出で濁しておいたらいいのではという印象ですが。

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