見出し画像

【読書日記】11/6(1065字)

以前東京の女性とSkypeを使って読書会をしていました。その方から聞いたのですが、ご主人の実家の2階の床が本の重みで抜けたそうです。ご主人も本好きの方でした。

私の家の2階も危なくなってきたので、本の整理をしています。処分する本を決めるのは辛いですが、思わぬ本が見つかる楽しさもあります。今日の2冊はそんな風にして見つけました。

『いわさきちひろ詩画集』はブックオフで110円で見つけた掘り出し物です。いわさきちひろの繊細で美しい絵に、4人の詩人の詩が添えられています。

驚いたのは、ちひろ自身の詩も載っていることです。詩を書いていたとは知りませんでした。「赤いシクラメンの花」という詩にはベトナム戦争への強い怒りが表明されています。

「あたしたちの一生はずーっと戦争の中だけだったのよ」という詩の言葉は悲しいです。今の社会でも、この言葉が当てはまる子供がいるかもしれません。それを考えると、せめて日本の憲法9条は守ろうと思います。棄権せず、先日の選挙の投票にも行きました。

画像1

”The Soul Bird”は英語で書かれた寓話です。作者は人間の心の真ん中には、鳥が住んでいると作者は言います。誰が自分のことを好きになってくれると、その鳥は飛び跳ねます。

誰かが怒ると、体を丸めて静かになります。抱きしめてくれると、心の中でだんだん大きくなって心を満たします。だからハグされると人は嬉しいわけです。

人間の心は複雑で奇怪で、自分でも持て余すことがあります。でも、この本のようにかわいい鳥が住んでいると思うと、親しみやすくなるかもしれません。後半ではさらに面白い考え方が紹介されます。

心の鳥は引き出しでできているのです。引き出しは人間の感情に対応しています。嬉しい時の引き出し、悲しい時の引き出しといった感じです。一番大切なことはこの鳥の声に耳を傾けることです。

そうすれば、引き出しの中に入っている本当の感情が分かります。でも、この鳥の声に全く耳を傾けない人もいます。それは残念なことだと作者は言います。作者が書いているように、夜静かな時にこの鳥の声に耳を傾けてみようと思いました。

人間の心は複雑で、こんな風に単純なものではないかもしれません。でも、心の中にもやもやしているものを抱えているよりは、引き出しのことを思い浮かべて、心の鳥が何を言おうとしているかよく見極めてみれば、生きやすくなるはずです。

この本を読むのは2回目です。最初読んだときは、今回ほどは心に響きませんでした。今回はストンと胸に落ちるものがあります。またいつか読み返したいです。

画像2



この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?