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美術散歩ー『京都の美術250年の夢』最初の一歩:コレクションの原点@京都市京セラ美術館

(訪問日:2020/06/26)

京都市美術館がリニューアルし、京都市京セラ美術館としてオープン。
コロナウィルスによる緊急事態宣言のため開館が遅れていましたが、ようやく!訪問できました。

本展覧会はコレクションの中から、開館当初の所蔵品から昭和9年の院展・帝展出品作品までが展示されています。

京都市美術館ができたのは昭和8年(1933年)。すでに東京府立美術館ができていましたが、現存する公立美術館の中では一番古い建築です。
美術館は、関西の有力財界や市民からの寄付で建てられ、最初の所蔵品はまだ無名の若い画家たちの作品でした。
一番最初に購入したのが、榊原紫峰『獅子』。隣接する京都市動物園にいたライオンを見て描いたと言われています。
二曲一双の屏風に収まる2匹の雌雄のライオン。その毛並みのリアルな描き方に確かな力量を感じたのでしょうね。確かな審美眼。

私の大好きな福田平八郎、徳岡神泉の日本画、小磯良平の油彩画、数点の彫刻などが展示されています。

特に目を引いたのは、HPにも掲載されている中村大三郎の『ピアノ』。
モダンな柄の着物の女性が、ピアノを弾く姿。京都人は新しい物好きらしいのですが、その一面が出ているようです。

展覧会を通して感じたのは、京都の人たちの美術へ向ける愛情でした。
リニューアルした建物も、古い建築は残しつつ新しく地下や東山キューブをうまくつなげていて、人々が気軽に立ち寄れる空間になっていると感じました。新旧をうまく融合させる、そうやって伝統を守ってきたのかなと思います。

ポスターになっている曽我蕭白の『群仙図屏風』は、『第1部 江戸から明治へ:近代への飛躍』で展示される予定だったようですが、残念ながら展覧会自体が中止となりました。
ただ、第1部から第3部までをまとめた総集編の展覧会が、2020年10月10日(土)から開催されるようです。
曽我蕭白の『群仙図屏風』は後期(11月10日)からの展示になるようです。

『京都の美術250年の夢 最初の一歩:コレクションの原点』は、会期を変更して2020年9月6日(日)まで開催しています。
事前にHPからの予約が必要ですので、公式HPで情報をご確認ください。
入館時にはマスクの着用が必要となります。

京都市京セラ美術館HP:

それでは、ぜひ楽しい美術散歩を♪

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