病院時代に担当していた方との会食

こんばんは。

昨日、以前勤めていた病院で最後にリハビリの担当をさせていただいた方と浅草でお食事をしました。

病院で働いているときは、僕も名ばかりではありますがリハビリのプロとして患者さんとは必要以上に関わることは避けてきました。

理由は、退院後の生活には責任を持てないから。

当然、退院後の生活を苦労なく送れるように入院中は精一杯リハビリを一緒に行わせていただきます。

ですが、退院後の生活に関しては自己責任であると思っています。

それは、僕が全ての患者さんにそういうことをしてしまっては、自分の身が持たないという身体的な要因が一つ。

そして、自分が関わらないと生活していけないのではないかと考えることは、患者さんのことを見くびっているようにも、自分の力を思い上がっているようにも感じていたからです。

他の理由としても患者さんとの間に、依存・共依存の関係を築いてしまうことが怖かったからでもあります。

とはいえ、障害者と健常者とか、患者とセラピストという関係を変に意識しすぎる状態も不自然であるとは前々から感じていたことでもあります。

要は謎の上下関係をお互いが無意識に作りあげてしまうことなく、横の関係として退院後も継続していければ僕はベストだと思っています。

ただ、病院で働いているときは何か問題が起きてしまった場合は病院にも迷惑をかけてしまう可能性があると思ったり、やはり身体的に余裕がなかったこともあってそういうことは実践してこれませんでした。

今回のお食事は相手の方から声をかけてくれました。

連絡先は僕からは教えていなかったのですが、職場の人に聞いたみたいです。

会話内容は、絶対に僕の方からは「今どれくらい手動くんですか？」などという機能レベルのお話は絶対にしないと決めていました。

また、これからのリハビリ内容を相談されたらどうしようかとも少し身構えていました。

ところがそんな心配は杞憂に終わりました。

最近どのようなスケジュールで毎日を過ごしているのかとか、病院はコロナで大変だったお話とかを相手の方からどんどん話してくれました。

逆に僕の不安定な現在の生き方を聞いて、人生の先輩として色々とアドバイスをくれました。

目標設定がやはり大事ですよとか、自分が何をやりたいかが一番大切ですよとか。

病院では僕が患者さんに伝えていたようなことを、ここでは僕がその人から伝えられたんです。

極め付けは、なにか起業で困っていることあったら連絡してくださいねって別れ際に言われたことです。

依存とか共依存とか、上下関係って何？？？

僕は一体何を心配していたのだろう？と思いました。

きっと、それは入院中から僕がその人とある程度そういう関係を築けるように関わってこれたからこそだと思います。

それが個人的にすごく嬉しかったけど、それが普通だろうと僕は思います。

僕の今の立ち位置は社会的にはすごく不明瞭なんだけど、すごくニュートラルな位置にいるような気もしています。

保育園とか学校とか会社とか集団に属するようになるとニュートラルな位置にい続けることって難しいこと。

そういう周りと比べて自分はその位置にいられるメリットを活かして、今後の人生を勝負していければいいなと思います。

ただ、車と一緒でニュートラルの状態では前には進めません。

担当していた方に言われた目標設定（目標地点）とギアの入れどころを見極めることで、しっかりと前進していきたいと思います。

たった2時間程度の会食でしたが、今まで病院で働いてきた6年分の想いがなんとなく昇華されたように感じられた夜でした。

今日も最後まで読んでいただき、どうもありがとうございました。

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