【1日1事例】スポーツボランティアにおける心理学的エスノグラフィー #スポーツ #ボランティア #心理学

参考文献:スポーツボランティアにおける心理学的エスノグラフィー
筆者:谷口明日香
発行日:2019年
掲載元:びわこ成蹊スポーツ大学大学院修士課程 2019 年度
検索方法:インターネット
キーワード:スポーツボランティア,事業の形成期,質的研究,エスノグラフィー

【目的】
・「ボランティアとそ の事業の運営スタッフとスポーツボランティ アを取り巻く社会がどのように関わっていた のか」というRQを設定し,発展継 承可能で有益な仮説的知見を導き出し,スポー ツボランティアの現場への提言をなすこと
【方法】
・調査対象:スポーツボランティア事業に関わる 事象であり,ボランティアと事業の運営スタッ フとそれらを取り巻く社会との相互作用である
・調査方法: スポーツボランティア事業に関わる 人々を特定の文化を持つ集団とみなし,この集 団の中で何が起こっているかを理解するために エスノグラフィーを行った.そして,スポーツ ボランティア事業における事象を観察し,記述 したものを観察データとした.
・ 分析方法:得られた観察データをもとに質的研 究法の代表手法の 1 つである修正版グラウンデ ッド・セオリー・アプローチ(Modified Grounded Theory Approach:木下,2003)を参考に分析を行った.
【結果と考察】
・分析の結果から,「ボランティアとその事業 の運営スタッフとスポーツボランティアを取り 巻く社会がどのように関わっていたのか」とい う RQ に対し,「①ボランティアに対する表面的な関わりと,②スポーツ現場とのズレが広がりから,ボランティアとスポーツボランティア を取り巻く社会の両者に③関わることを不安に感じるが,両者に関わりながら④現場の理解を試みることで,⑤ボランティアの活動環境を重視するようになり,これらを繰り返すことで, ⑥地域におけるスポーツボランティアへの理解が深まる」というプロセスでスポーツボランティア事業において事業の取り組みを行うという仮説的知見を導き出した
【総括】
・ 上記のような考察から,ボランティアと事業 の運営スタッフとスポーツボランティアを取り 巻く社会が関わりを広げ,集約するというそれ ぞれが独立した存在であったが,関わりつつも統制するというように互いに作用していくとい う 2 つの段階で事業を展開し,ボランティア文化の定着と地域にスポーツ文化を醸成すること ができるということを導き出した.
・ 以下の 3 点をスポーツボランティアの現場への提言とする.
1)事業の立ち上げ段階においては,横方向への関わりを広げていくことが重要である.
2)ボランティアの声に寄り添うことが事業の発展に繋がることを理解しておく.
3)両者への支援的な立場が,スポーツボランティア事業を通じた社会への貢献に繋がる.


参考URL:
file:///Users/wataruisshiki/Downloads/%E4%BF%AE%E5%A3%AB%E8%AB%96%E6%96%87%E6%8A%84%E9%8C%B2%202019%E5%B9%B4%E5%BA%A6%20%E8%B0%B7%E5%8F%A3%20(1).pdf 

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