【1日1文献】訪問看護ステーション看護師の超音波検査に対する認識と実施を希望する要因#訪問看護ステーション#超音波検査#看護師

参考文献:訪問看護ステーション看護師の超音波検査に対する認識と実施を希望する要因
筆者:水間 美宏  , 福岡 幸子星野 京子井上 久美子大川 友枝森澤 有香石井 麻子
発行日:2022年
掲載元:日本在宅医療連合学会誌 3 巻 (2022) 2 号
検索方法:インターネット
キーワード:訪問看護ステーション看護師フィジカルアセスメント超音波検査質問票調査

【抄録】
・訪問看護ステーション看護師が超音波検査の実施を希望する要因を解析し,看護師の超音波検査に対する認識も調査した.
・看護経験 3 年以下では 4 年以上の者より超音波検査を希望したが,超音波検査により看護師としての経験不足を補えることを期待している可能性がある.
・ハードルは技術的能力,画像送信,検査時間,購入費用等,受けたい学習方法はハンズオン,勤務時の指導,講義等,役立つと思う病態は排尿,胸水,腹水,便秘等であった.
・走査部位と所見をプロトコルで定めれば技術習得は容易で検査時間も短くなり,講習は排尿,腹水,便秘等で講義とハンズオンの組合せがよく,装置は必要な性能を有し安価で画像送信可能なものが必要と考えた.

メモ
・国民の 55%は,人生の最終段階 になっても病状が安定している限りは,自宅で療 養することを望んでいる.
・そのため 2020 年 1 月 には指定訪問看護事業所は 12,254 カ所となり,約 84.3 万人が訪問看護サービスを利用している

・近年,訪問看護において正確なフィジカ ルアセスメントを行うため,聴診器に加えて超音 波装置が用いられるようになってきた2).
・すでに 超音波装置を用いたアセスメントにより,尿閉, 脱水,誤嚥性肺炎,心不全等のケアを行ったとの 報告がされている3)4).
・また訪問看護師が自ら超 音波検査を行い活用できる病態として,嚥下,胸 水,心機能,腹水,排尿,便秘,深部静脈血栓, 褥瘡などが挙げられている5). 

・看護師による超音波検査の実態調査も行われて いる.
・そのほとんどは助産師を対象とした調査で, 助産所の約 6 割で経腹超音波装置を使用した妊婦 健診が行われていると言う6).
・また助産師の多く は,妊婦とのコミュニケーションを深めることを 目的として超音波検査をしているが,妊婦から質 問があっても,技術の乏しさから回答に困難を感 じることも報告されている7).
・さらに超音波検査 の教育は主に勤務施設で実施され,基礎知識の教 育が不十分なまま実施せざるを得ないことが,自 信をもてない一因と推察されている8).

・その他,地域医療支援病院での実態調査もあり, 使用目的は残尿測定が多く,超音波検査を便利と 感じる看護師は約 7 割に及んだと言う.
・しかし超 音波検査の教育は同僚看護師から受けることが多 く,自らの技術に不安をもっていると報告されて いる9) 
・また在宅医療に関わる病院の訪問看護師による 超音波検査と教育の実態も報告されている.
・そして在宅医療では,膀胱検査の必要度が高く検査時間が短く難度も低いので優先的に習得すべきとさ れる10).

参考URL:
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jahcm/3/2/3_3.2_1/_pdf/-char/ja 

 

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