見出し画像

イギリス人と話す時に必須となる会話のキャッチボール

ヨーロッパ人は会話のやり取りが非常に上手である。私の場合は家族がイギリス人なのでロンドンに住みながらも英語圏の人たちが周りに多いのだが、たまに会う20代前半の夫の親戚の子なんかと話していても、大人相手にしっかりと会話のキャッチボールができる姿を見ていつも感心してしまう。
日本で受け身の授業で学んできた日本人の私たちがイギリスに住んで、誰もがまず直面すると言っても過言ではないのが、「会話が続かない」という問題だ。美容師さんなど、一人の人相手に比較的長く接す人たちは特にこの問題で困っている人たちが多いようだ。
以前新聞記者の知人がロンドンに来た時に、私の夫と会話が続かず、夫が「彼は僕に関心がないんだな」と言ったことがあった。関心がないのではなく、会話ができないのだと後から説明した。

イギリスでは授業参観みたいなものがないので、子どもの授業中の態度を見ることはできないのだが、事情があって息子の学校の教室に入る機会があった。先生が何か質問はありますか?と保護者に問いかけているのに、息子然りクラスメイトのほとんどが手を挙げて質問や意見を言いたがっていた。私が学生の頃には全く見られなかった光景だ。小さな子どもの頃からこのような教育を受けるので、イギリスの子たちは何歳であろうと大人と会話ができるのであろう。

それでは、そんな教育を受けて来なかった私たちは一体どうやって会話を続かせたら良いのか、これはなかなか簡単ではない。と言うのが、会話とはお互いに共通する物があって発展させるのが一番簡単な方法で、知らない人にランダムな思いもしなかった内容を伝えられた場合、こちら側から伝えられる情報がないので、その場合は会話が続かないことが多い。ロンドンにいてあるあるなのだが、何十年も前の当時観ていたテレビ番組とか、イギリス人にしか分からないこと、その内容だと会話が続きにくくなる。私が夫に「うる星やつらのラムちゃん」って言っても全く伝わらないのと同じで。相手がイギリス人だらけの時はシレーっとその場を去ることも可能だが、少人数でそんな会話になった場合は、まず、会話の内容から何か質問できることを一つでも探して質問してみてほしい。そうすると会話が続くようになるのだ。何だっていい。どんな服装だったの?何色だったの?どこだったの?どれくらいの期間だったの?何でもいい。

また、私の義母のことではないが、一方的にずっと話を続けてくる人がいるとする。そう言う人を相手にする場合は、要所要所の感想を入れることが必須となる。
例えば、義母が大好きだった漢詩の話を彼女が私に延々とすることがあった。大学の聴講ではないので聞いているだけではダメなのだ。話している側も相手の反応が欲しいし、どういう反応をするかでまた次もその人に会いたいかを決めることもある。私は漢詩の話を聞きながら「景色が浮かんでくるわね〜」とか、「ロマンティックだったのね〜」とかそんな感想を入れていたと思う。チャレンジしたい時は漢字の成り立ちや仕組み、その漢字自体が持つ意味について話したりしていた。

会話の中から気付きを得て、会話を伸ばしていけばいい。これは日常気にかけていれば訓練できるものだ。まぁ、そんな私はもし私が推しの韓国俳優コン・ユさんに会った場合、推しのBTSジン君に会った場合、どうやって一発で印象付けたらいいのか考えているわけだが、一発勝負より会話できる状態の方がきっと楽なはずだ。
私と一緒に頑張りましょう!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?