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『九龍ジェネリックロマンス』63話感想

ハマりすぎたあたり、ヤンジャンアプリで課金して読んでしまいましたよ…

そして読みました。63〜68話!

単行本は9話で構成されているので、あと3話。
眉月先生が体調を崩されているとの話もあるので、心配…
もう体調は大丈夫なのでしょうか。

毎週続きを読みたい!という気持ちは大いにあります。
なんでかって眉月先生の漫画が面白いから。

でもそれが先生の犠牲のもとにあるという事実は、結局は享受して作品を楽しんでしまっているわけですが、やっぱりそれではいけないので、期間が空いたとしてもいつまでも待っているので、楽しみに待っております。
私は一応まだまだ生きる予定なので、先は長いです。
そして、あなたの漫画が好きです。

さて、単行本以降の話について。

やはり巻の初めの話は本物の鯨井令子(鯨井B)と工藤の話から始まる。

工藤、ジェネリック鯨井といる時とは全然表情が違うな〜〜〜。
思うに、人は多少は自分の人生を誰かに狂わされたいのだと。

女の私なんかはよく、「女は愛されたほうが幸せ」なんて言葉をよく見る。
果たしてそうなのか?

当方独身、当面恋愛から遠ざかってる人間ですが、多くの人が誰かを求め求め返される「幸せ」が欲しいこそ、それが叶わなかったことに悲しみを覚え、自分より先行して自分を好きになってくれる相手を見つけてその幸せを知った…というストーリーが多いために、そう言われてるだけに思う。

幸せなんて人それぞれ。
全員がマジョリティと同じ意見ではないこと、また、同じ意見ではないことが決して「拗らせ」「変わってる」「幸せになれない人」ではないことを、私は強い言葉で主張したい。

幸せの定義も、幸せへの道も、人それぞれだよね。

…はい。
話が長くなりましたが、本題に戻ります。

63話でホットコーヒー(本当はアイスコーヒーを買いたかった)を買った後に令子を見つけた時の、工藤の顔。
これが恋愛の全てではない。
けどこの瞬間、工藤は恋愛を全力で楽しんでいる。
人は「精一杯恋愛を楽しみたい」のかもしれないな。


二人は鯨井令子の母のレシピである、トースターで焼くだけのフレンチトーストをコーヒーと共に楽しむ。

そして鯨井は、自身の母親が子供の頃に事故で亡くなっていることを話す。
コーヒーシュガーを使用したフレンチトーストのレシピも含めて、母親との思い出だと。

工藤に思い出して悲しくなったりしないのか?と聞かれ、
悲しくない、と答える令子に、工藤は「強いんだな。」と言う。

「弱いから、悲しくないのよ。だけどまた…」

令子は面白い小説だったとしても後編を読まない。
これは以前の考えだが、思い出っていうのは…
と言いかけたところでお湯が沸き、話が途切れる。

「悲しさなんて、とっくに捨てたはずなのに…。
 …いずれ答えは出るわね。」

と、スカートのポケット部分?に手を当て「カサ…」と音を立てながら令子は言う。

ここで63話は終わる。

なんとも意味深な様子の令子。
過去に何かしらの傷を抱えており、それが今の彼女のどこか達観したような、危なっかしいような雰囲気を作っている気がする。

 「いずれ答えは出る」というのは…
答えが出たから死を選んだのか?なんて思ってしまう。

弱いから悲しくない、は分かるような気がする。
悲しんでしまうと辛いから、最も悲しみに暮れてしまうと戻れなくなってしまうから。
悲しい感情を引き出すスイッチがあるのなら、それを使えないようにしてしまう。
自分で自分の感情にストッパーをかけてしまう。

そうやって自分を守ってる部分、あるかも。

おわり。

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