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ベトナム旅行記0日目

成田空港近くのビジネスホテル、朝1時就寝、5時半起床。こういう日に限って神様はぐっすり眠らせてくれない。体全体にドラクエの毒状態のようなデバフがかかった状態で海の向こうを想う朝。

お風呂できれいな体をきれいにして、涙をシャワーでごまかしながら「日本ありがとぅ、、」って想ってみる。ま、5日もすれば帰ってくるのだが、初の海外旅行に身震いをする。バスタオルが要らないくらいの身震いで水がはけた。いつか飼い犬に見せたい。


空港までは電車に乗る必要がある場所だったので、空港までの電車を調べてみる。5分後に出る。それを逃すと30分後になる。生まれたときの名前の候補に「せっかち」があったくらいの僕は飛び出したい衝動がうずく。

「まぁ間に合わないな」
「いや、チャレンジしてみるか。」
「チャレンジしてみるか!!」

どんだけ話しても1人なのだが、急いで部屋を飛び出てエレベーターホールへ向かう。エレベーターのタイミングが悪くなかなか上がってこない。よりによって最上階の部屋だった。

「これ、部屋戻ってゆっくりした方がいいのでは」
「次ので良いじゃん」
「このまま急いでも乗れずに汗かくだけだよ」

そして泣く泣く部屋に戻った。やる気に満ち溢れて出ていった僕は何だったのだ。旅の始まりは小さなマイナスから始まりそうだ。どん底の思いを飛行機よ上まで連れてってくれ。

部屋に戻っていく際、マリオカートのタイムラップのゴーストみたく少し薄い僕が急いで部屋から飛び出していくのが見えた。

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