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燃え尽き症候群

心の中が空っぽになっている。
四か月間にわたる長編の執筆を終えたのが9月20日頃、それからずっと心が渇きっぱなしだ。

これではいけないと、意を決して買ったipad第9世代を駆使して邦画を何本か鑑賞した。
藤井風君の無観客ライブの動画を見て、ボロボロに泣いた。
少しずつWEB小説を読んでいる。

それでも、言葉が出てこない。
摂取した水分は板を滑っていくようにただ流れていくだけで、上手く飲み込むこともできない。

作業をしている間の事を思い出せない。
全3部で構成されているお話、すでに最初の2部の世界が曖昧だ。
書いている間、私は全力で登場人物たちになりきったし、あの世界を追いかけていた。苦しみが伴うのにやめられない作業だった。一種の快感が、心を焦がした。
登場人物たちに感情移入をしすぎて、わんわん泣いた夜もあったはずだ。
なのに、今の私には何も残っていない。

小説を書くという事は、難しい。
世の中には才能あふれる人たちがごまんといて、私は小さな石ころで、石ころであるならばせめて磨き続けなければとこの数か月間あがいていたけれど、
石ころは石ころのまま、
私は冷たい道端に転がっている。

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