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子どものおやつには何がオススメ?上手な間食との付き合い方をご紹介します!

 自粛の影響で家にこもることが多くなっている今、体型や体重も気になりますよね…。本日は、子どもの間食を考えるを考える上で参考になる、食材の特徴や栄養バランスの視点をご紹介します!

●食という字は「人」を「良く」すると書く!

 食事は人の体を「良く」も「悪く」もします。では、「良く」する食べ物はなんなのでしょう?緑黄色野菜?たまご?お菓子は食べたらいけないの?そのような疑問をお持ちの方もいらっしゃるかと思います。

 そんなことはありません。大切なのは「バランス」です。今から、「世界一太る食べ物」を例に考えていきたいと思います。原理を知って、おいしく楽しく食事を選んで自粛期間も健康に過ごしていきましょう!文章読むのが苦手だな…って方は、最後にまとめてあるのでそちらまで!

●太る食べ物、ダントツの一位は!

シンガポール国立大学の研究で7-13歳の4646人の児童を対象に活動量・食事・身長体重などのデータを元に、どんな食品が太るかを検証した研究があります。どんな食品が子どもの肥満と関連しているかを調べたもので、7つの食品がピックアップされています。

①バターやマーガリン②揚げ物③油で調理した芋④加工肉⑤お菓子⑥砂糖入り清涼飲料水⑦牛乳

その中でも群を抜いていたのが、「ポテトチップス」でした。2011年にアメリカの成人男性を対象にした研究でも似たような結果が出ています。
この結果自体には、なんの意外性もないですね!
では「なぜ」ポテトチップスが群を抜いているのか。そこには「食品満足度」と「もう一つの要因」が関係していました。

●食品満足度とは?

食品満足度とは、1995年にシドニー大学のスザンナ・ホルト博士が考案したもので「食後にどれだけ満足できるか」を数値化したものです。具体的には同じ240kcal分食べたときの満腹感と、その後の食事量をパン1枚を100%ととしてチェックしたのです。


例を上げると

・クロワッサン 47%
・ドーナッツ 68%
・ポテトチップス 91%
・バナナ 118%
・白米 138%
・たまご 150%
・オールブラン 151%
・牛肉 176%
・茹でジャガイモ 323%



この結果から、食物繊維が豊富なもの、たんぱく質を多く含んでいるものは食品満足度が高い傾向にあることがわかりました。つまり、「同じエネルギー量を摂取するのに食パン一枚より少ない量で満足できる。」ということです。


 ですが、ポテトチップスはそこまで食品満足度が低くないですね。むしろクロワッサンやドーナッツの方が満足度自体は低いですし、茹でたジャガイモは圧倒的満足度を誇っています。これに対してシンガポールの研究チームでは原因を「カロリー密度が高いのに、満足感が少ない」としています。


 食品満足度は低くないけど満足感が少ない?どういうことでしょう?
その答えは「もう一つの要因」が関係しています。


 ※食品満足度は、「同じエネルギー量」での比較です。満足度が高い食品はいっぱい食べても太らないというわけではありません。

●満足感には「砂糖、塩、脂」の影響あり

 「えんとうし」って少し前にCMで言ってましたよね。まさにあれです。加工食品業界では食事を科学して、人間(脳)が食べたくなる食事を生み出しています。その要因が「砂糖、塩、脂」です。


 脂質には脳を気持ちよくさせる作用があり(なんと麻薬を摂取した時と同じ回路という説も!!)、しかも上限はありません。つまり油をたっぷり吸った芋を食べると、脳が気持ちよくなれるのです。そして、油分は満腹感を促してはくれないので、食べただけ気持ちよくなれます。


 そして塩分は、詳しく書くと長くなるので割愛しますが「おいしさ」を感じるための増幅装置の役割を果たしていることがわかっています。塩があるだけで、同じ材料でもおいしく感じるように人の舌はできているのです。


 そして、人は味だけでなく音や食感からも「おいしさ」を感じています。ポテトチップスは「ザクッ」という音が大きければ大きいほど魅力が高まるそうです。一枚一枚は薄いのでさほど噛まずに飲み込むことができ、「ザクッザクッ」とクセになる食感はついつい食べたくなりますよね。一枚がかるくいっぱい食べられるし、クセになる食感からいっぱい食べたいと思う。これが「満足感が少ない」といわれる正体です。


 つまり、ポテトチップスは「めちゃくちゃおいしく、さらに気持ちよささえ味わうことができるのに、食べてもなかなか満足しない、カロリー密度の高い食事」と言えます。(ポテトチップスが第一位というのも納得ですね)

●良い食事に必要なのは「バランス」 


 なんだか、まるでポテトチップスに恨みでもある人の文章みたいになってしまいましたが…そんなことはないです。わたしもポテトチップスは好きで、よく「堅いやつ」を食べてます。ザクッとした食感がたまりません。


 ここで必要なのは「知識」「バランス」です。ここまでで「なぜ」太る食べ物なのか、の原理を説明しました。「カロリー密度が高いものを、欲望のまま満足するまで食べる」から太るのです。焼肉の食べ放題や、飲み会の飲み放題でついつい食べすぎ・飲みすぎて翌日に後悔…そんな経験は誰しもありますよね。でも間食は「食べすぎた」実感がわきにくく、知らず知らず食べすぎてしまう事も。子どもであればなおさらです。


 ではどうしたら?

●明日から簡単に実践できる間食のヒント!

アセット 1

・お皿に少しずつ!
 一度に食べ過ぎないようにお皿に少しずつ盛り付けて食べてみましょう。
 食べる量を調整できますし、食べすぎる心配もなくなりますね!


・ポテチの代わりにポップコーン!
 ポップコーンは食物繊維が豊富で満足度も154%と高いです。家で一緒に作れば、ぽんぽん!とはじける音も聞けて楽しいですよね。自分で作れば塩分も調節できちゃいます!


・いっそのこと果物に!
 お菓子もいいですが、間食に果物もひとつの手です!りんごやみかんなどは食物繊維も豊富ですし、ビタミンなどもとれちゃいます。ただし、これから夏の時期はキウイやさくらんぼなどに含まれるカリウムに注意!(たべすぎると塩分を排出する作用でミネラルバランスが崩れて夏バテしちゃいます。)


 いかがでしょう。上の例はあくまで一例です、ご家庭にあった間食をお子様と一緒に考えるきっかけにはなれたでしょうか。お皿に少量盛り付けることで無限に食べることはなくなりますよね。それに加えて、満足度の高いリンゴやバナナといった食物繊維を多く含む果物などを組み合わせていく。そうやってバランスよくコントロールしていけば、上手に付き合えると思いませんか?


 食事をコントロールすることは一見難しいことのように感じる方もいると思いますが、実はそんなに難しいことではないです。一緒に正しい知識をもって、次の世代にも引き継いでいきましょう。
 ここまで長文、お付き合いいただいてありがとうございました!

<Written by ヒゲメン保育士>

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