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鉛筆味がほしい

うんこ味のカレーとカレー味のうんこのどちらかを選べ、という究極の選択がありますが、自分は迷うことなく、うんこ味のカレーを選びます。

だって、うんこ味とはいえ、所詮はカレーなのですから。好みの食感ではないかもしれないけど、あくまでもカレーなので。 

それに対して、カレー味のうんこは、カレー味とはいえ、実のうんこなわけじゃないですか。ちょっとそれは抵抗がありますね。

USJではハナクソ味のジェリービーンズが発売されていますが、仮にあれがジェリービーンズ味の本物のハナクソだったら売れていないと思う。それと同じことです。

いやまあ、愛する人のうんこなら食べられるという事例もあるらしいし、ハナクソを食べる子供もいるので、それらを嗜むことを趣味とされる方を否定するつもりはありませんが、少なくとも自分はうんこやハナクソよりはカレーやジェリービーンズのほうが好きです。


そんな自分が提案したいのは、鉛筆味のスルメです。

スルメでなくても、煮干しとか切り干し大根とかでも構いません。酒に合いそうな乾物ならなんでも良いです。そっちはあまり重要ではありません。むしろ鉛筆味のほうにウェイトが置かれます。  

鉛筆味ってなに?と思われるかもしれませんが、ていうか確実に思われているでしょうが、文字どおりに鉛筆の味です。

細かくいえば鉛筆の先端の削った部分の味です。子供の頃はよく舐めていました。もう30年近く昔のことですが、今でもあの味は覚えています。
 
鉛筆の濃度が高くなるにつれてコクがあるんですよね。ただ、6Bくらいになるとちょっと濃すぎて素人にはきつい。2Bがコクとまろやかさの調和が取れていて良いですね。HBは甘口で、こっちは飽きの来ないあっさりした味わいが魅力。

あの味わいをもう一度……、って、鉛筆を買ってきて舐めれば良いだけのことなのですが、大人になると理性という厄介なものも抱えてしまうので、どうにも実行に移すことはできず、インターネットにこのような妄言を垂れ流すのが関の山でして。 


昭和時代のおっさんは鉛筆を舐める習慣があったと聞くし、ノスタルジアもあると思うのですよ。鉛筆味のおつまみを肴に日本酒を酌み交わす、そんな老後を……。

その前に鉛筆という文化がなくなるかもしれませんけれども。今は小学校にシャープペンシルを持ち込んでも良いらしいし。

なんだったんだろ、昔あった、あの謎のシャーペン禁止令。

まあそのおかげで鉛筆を味わえたのですが、今の子は幼少期にそういう経験を積んでいないわけか。かわいそう(俺が)。

サウナはたのしい。