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コーヒーのお話。

エチオピア・モカというコーヒー豆が好き。
華やかな香りとフルーティな甘さが、口の中に広がる感じが好き。
以前住んでいた自宅近くのカフェでバリスタとしコーヒーを淹れていたけど、今は仕事に追われてゆっくりコーヒーを淹れることができなくなった。

コーヒーは不思議な飲み物で、ワインみたいな高級感もないけどジュース見たいな人懐こさもない。つかず離れず、少し距離感を保ちながらいつでも飲める、そんな存在。

一番リラックスした「素」の状態の時の相棒。

挽きたての豆は、ドリップすると炭酸ガスが出てきてブクブクと膨らむ。
山の形にコーヒー豆が膨らんだら一旦蒸らして、豆全体にお湯が行き渡ったらドリップ開始。
カフェでドリップしてもらうと経験すると思うけれど、この時の香ばしい香りが私は大好き。
まだかな、まだかなと待ち遠しく思っている時間も大好き。

一緒に食べる焼き菓子などもなるべくコーヒー豆に合うものを選ぶと、口の中で香りや甘さ、酸味や苦味と融合してとってもおいしい。

こうやって書いていると、やっぱりコーヒーほどちょうど良い距離感を保てる飲み物はないな〜と感じる。
水やお茶は馴染みやすいけど、いつでも一緒にいる相棒だし。
お酒はちょっと特別な時や、少し構えて飲まないと逆に飲まれてしまう。
紅茶はちょっとお上品な感じがして、飲むというより嗜む感じに近いかも。

コーヒーって、仕事で忙しい時にも家でリラックスしているときにも、食前でも食後でも飲める万能な飲み物。
ちょっと一息入れようと思うときにも飲めるし、高級ホテルでランチやディナーをした後にもそっと出される。

調べてみると、最初はコーヒー豆を「食べて」いたらしい。
食べているうちにみるみる元気になる魔法の豆、的な扱いを受けていたみたいで、イスラムのお医者さんがその効能を患者さんに用いるために「煮出し」て「飲ませ」た。

長い時間をかけてゆっくりと人間との距離感を見つけて、立場を確立していったコーヒー。
たまにカフェでコーヒーを飲んでいて、気付いたら3杯目だ。ってことがある。飲みやすいコーヒーは最初からその飲みやすさに気づくわけではなくて、ふと気づくと「ああ、飲みやすいから3杯目なんだ」と気づく。

家で飲んでいると、そんなに立て続けに飲むことないから家のコーヒーとカフェのコーヒー違いを考えてみるけどなかなか言葉にならない。

こうして家とカフェとコンビニを行ったりきたりしながら、コーヒーは謎を残したままそっと隣にいてくれる存在になる。

不思議な飲み物だな〜

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