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良い職場って何だろう〜某自動車ショールームで学んだこと〜社員編③

こんにちは。

今回は予告通り”②新人スタッフのOJT(現場での研修)時に使うマニュアルでは、覚える業務の優先順位が分かりにくかった”という問題点に対して、私が工夫したことや取り組みについて書きます。(ここで言及してる職場に関しての詳細は、こちら↓)

マニュアルの問題点

私が社員となりSV(スーパーバイザー)になった時には、マニュアルを含めいろいろなことが出来上がっていました。しかし、改訂が必要なものもいくつかあり、そのうちのひとつが、新人スタッフのOJT(現場研修)で使用するマニュアルでした。マニュアルは自体に目立った不備はなかったのですが、私がアルバイト時代にOJTをしていた頃に感じていたことは、クリーンスタッフとして、どれをまず最初に覚えて欲しいかというものが、伝わりにくいということでした。言い方を変えると、これさえ出来るようになれば、クリーンスタッフとして独り立ちできます!と言うのが、新人スタッフにとってわかりにくいように感じていました。マニュアル自体が、覚える優先順位がわかるような構成になっておらず、教える側からもわかりにくいようになっていました。すべての業務において、一から十まで説明をするような研修内容になっていたため、なおさら優先順位がわかりにくくなっていたように思います。さらに、OJT用のマニュアルは、業務内容が書いてあるだけだったので(・カーペット清掃 ・床清掃 ・テーブル、椅子清掃のような感じ)、OJTを担当するスタッフによって説明の仕方にばらつきが出る可能性もありました。

新人スタッフは、基本的に職場やクリーンスタッフの業務についての知識はゼロです。そこに、毎日しなければならない作業と、数ヶ月に一回あるかないかという作業を同じ流れで教えてしまうと、新人さんはどちらを先に覚えるべきか優先順位をつけられず、真っ先に覚えて欲しい作業の知識が曖昧になってしまう可能性があります。

具体例で説明します。クリーンスタッフは1日に数回決まった時間に定期清掃をしていました。内容は、各フロアにあるテーブル・椅子の拭き掃除、及びお手洗い内お客様が手を触れる箇所の消毒などで、使用する資器材に決まりもありました。これは、必ず覚えて欲しい業務であり、これを覚えていなければ独り立ちはできないものでした。

一方、クリーンスタッフはリバース対応という、体調不良のお客様が館内の床などで吐かれてしまった際の清掃もしなければなりませんでした。これは数ヶ月に一回あるかないかの対応ですが、季節によってはノロウィル用の対応に変えるなど、覚える手順はたくさんありました。しかし、リバース対応はすぐに取り掛かれるように、あらかじめ専用のセットを用意してあり、そこに別途マニュアルを入れてありました。なので、たとえやり方を忘れてしまっても、それを見ながら対応できれば問題はありませんでした。でも、私が改訂する前のマニュアルでは、リバース対応の説明を一から十までするような手順になってました。

優先順位がわからないと…

私がアルバイトスタッフとして新人さんのOJTをやっていたときに、この毎日の定期作業と頻度が少ないリバース対応を説明して感じたことがありました。それは、頻度が少ないリバース対応の方が、新人さんが熱心にメモをしていたということ。定期作業は、拭き掃除の延長のようなものだったので、馴染みのある、比較的覚えやすい作業のように思えます。しかし、リバース対応は、あまり日常の清掃でもやらないようなことですし、手順もたくさんあり、頻度も少ないというレア感から「覚えなきゃ」という思いにさせてしまっていたように思います。

このように、真っ先に覚えて欲しい業務と後から覚えれば良い業務などが混在する中で、教える側はマニュアル通り教えれば、覚える優先順位が新人さんに伝わるようなマニュアルに改訂することにしました。

今回は長め…もう少しお付き合いください。

例えば上記のリバース対応に関してのマニュアルの欄には、今までは”・リバース対応”という表記しかありませんでした。ここに私は、誰が教えても均一な説明になるように、説明して欲しい文言を付け加えました。

例えば、

●リバース対応

・道具がある場所は◯階

・マニュアルがついてるので必ずそれを見ながら対応する(実際マニュアルを見てもらい、わからないところがないか確認)

・1人で対応できそうでなければ、必ず誰かを呼ぶ…など

頻度が少ない業務というのは、緊急性を伴うものだったりします。なので、新人さんには、その場ですべてのリバース対応を覚えてもらおうとするのではなく、独り立ち後に対応しなければ無くなった時、何を見れば対応方法がわかるのか、対応方法がわからなくなってしまった時どうすればいいのか、そういった判断がすぐにできるようになる方が大切だと私は考えました。

そうすることで、自然と定期作業は真っ先に覚え、頻度が少ないものに関しては、いざ発生した時に「ここを見ればやり方が確認できる」と事細かに業務を覚えることは後回しにできるので、業務の優先順位が自然とわかるのではないかと私は考えました。また、頻度の少ない業務のマニュアルを別途作成して、後から確認できるようにすることで、うろ覚えの状態で業務に望むことを防ぐことができます。クリーンスタッフのリバース対応は、吐瀉物から感染など、曖昧な記憶で間違った手順のまま対応してしまうと危ない可能性もあるため、正しく安全に対応することが必須でした。ということで、私が実施した取り組みをまとめてみます。

1.業務を覚える優先順位がわかるように、新人研修の時に全てを教えようとするのではなく、後から覚えれば良い業務に関しては、後から確認できるマニュアルを別途作成する。

2.そして、いざ対応しなければならない時はそれらを確認するように伝える。真っ先に覚えてほしい定期作業などの業務は、手順を全て教え実践的な指導をする。

3.教えるスタッフ側にも優先順位がわかりやすいように、教える際の文言や順番などは、全てマニュアルに落とし込む。こうすることで、教える人が変わっても、指導内容は均一になりやすくなる。

頻度が低い業務に関しては、新人スタッフが独り立ちした後に、改めてロープレ(実際の状況を想定した練習)などでフォローアップすることは欠かさないようにしました。覚える業務の優先順位がわかりやすいようなマニュアルを作成する、そして教える人によってばらつきが出ないようにするという工夫をマニュアルに反映させてみました。

優先順位がわかると…

新人スタッフのように、緊張のなか新しい業務をたくさん覚えるというのは、時に混乱してしまうことがあると思います。また、最初から全て覚えなければいけないと感じると、プレッシャーにもなってしまします。業務を一から覚える新人さんでも、何を最初に覚えるべきなのか理解できると、限られた OJT(現場研修)も効率的に過ごせます。このように新人研修をわかりやすく、明確にすることはスタッフの定着にもつながると思います。覚えることがやたら多かったり、わかりにくかったり、最初から「よくわからないな〜」が多いと働きにくさを感じてしましますからね〜

ということで、”②新人スタッフのOJT(現場での研修)時に使うマニュアルでは、覚える業務の優先順位が分かりにくかった”という問題点に対して実施した取り組みと工夫は以上になります。

次回は、”③現場のリーダーの数が少なくなっていたため、OJTやパフォーマンス清掃の練習に支障が出ていた。”という問題点を改善するために取り組んだことを書きます。

来週もよろしくお願いします☺️

#良い職場 #はたらきやすい職場 #スタッフ管理 #アルバイト #育成 #教育 #研修 #マネジメント

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