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勝てば官軍負ければ賊軍。

「勝てば官軍、負ければ賊軍」とは、争いごとでは結局は勝った方が正しく、負けた方は間違っていたとされてしまう、という意味です。
どんなに間違っていても、勝った方が正しいとされてしまう。
とても不条理だなあと思って、若いころは特に賊軍側にいたことが多かったので、よく思っていました。
しかし、世の中そういうモノなんでしょうね。今もいつも官軍側にいる訳でもないですが、まあ、世の中そんなものかとすぐに気持ちを切り替えて頑張る事ができています。

何年か前に金門島に行ったことがあります。
福建省アモイのすぐ東に台湾が統治している島があります。それが金門島です。中国と台湾がかつて金門島を争って激烈な戦争をした島です。

金門島の海岸に残る敵の上陸を防ぐための軌条砦

今ではアモイと金門島を結ぶフェリーも普通に就航していますし、平和な感じなように見えますが、いざ金門島に行くと、あちこちに戦争の傷跡と、台湾が勝利した、簡単に言うと、「台湾の価値観が正しく、それを守り切って、我々は勝利した。我々(台湾人)は正しい!」というような雰囲気があちこちに漂っています。

結局勝てば官軍負ければ賊軍なのだなと。あれを見て強く思ったものです。双方に言い分はあるし、どちらも自分の価値観からすると、この島はどちらも自分モノだと思っているのですよね。でも取った方が(取り方の良い悪いは置いといて)が正しいということになります。
金門島は台湾がとりましたからね。

ロシアとウクライナの戦争も、日本にいると「ロシアは悪。ウクライナは善。」みたいな構造。まだどっちが勝ったとかではないのですが。。
でも、イスラエルとハマスの戦争は、ハマスは悪。イスラエルは善。でも、ハマスにやり過ぎだろうという、ちょっロシアとウクライナとは違うニュアンス。
それって、結局は報道のやり方や、西側にいるか東側にいるかで報道の傾向は違うし、それでみんな迷わされているのですよね。このニュアンスの違いなんて典型ですよね。

勝った方(勝ちそうな方)がいつまでも本質的に善だという価値観は、よくよく見なければならない。勝った方(勝ちそうな方)が実は悪だという事もよくあるのですよね。
よくよく自分の正しい目で、起こっている事を見て判断しなければならないと思っています。自分のビジネスにおいても、勝てば官軍負ければ賊軍で正しい、正しくないを判断するべきではないと、いつも思い返しています。負けても正しければそれで良かったと思える事も結構あるんですよね。



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