夏日記
夏休みを全力で駆け抜けている。
すでに、海に3回、川に1回行ったし、朝顔も無事に満開を迎えている。
これでいつ夏が終わっても大丈夫。ちゃんと朝顔の種も学校に(来年の一年生のために)お渡しできる。
先週8月4日のこと。
夫のおばあちゃんの法要があって志摩へ行っていた。
志摩スペイン村がある、志摩市。とても暑い志摩市。
伊勢神宮の影響なんだろうか、神道が少なくない地域らしく神式の法要を経験した。そんなに大きくは仏式と変わらないのだけど、当然、お坊さんは来なくて、代わりと言ってはおかしいけれど神主さんがいらっしゃる。
ご時世を鑑みた、コンパクトな法要と納骨を終え、実家へ。
夫の実家にいる姪っ子の赤ちゃんが、神々しいほどかわいくて、静かに身もだえした。
ああ、こんなふうに手をぎゅっと握っていたんだったか、こんなふうに寝起きに背伸びをしたんだったか、こんなふうに声にならない声を出していたんだったか、こんなふうに天井を不思議そうに眺めていたんだったか。
赤ちゃんの一挙手一投足が、爆発的にかわいい。瞬間瞬間がかわいさの羊羹みたいだ、と思った。つまり、密度がすごい。
羊羹をひと切れずつ大切に箱にしまっておきたいような気持ち。
*
長女の習い事の都合で、早々にお暇。
帰路、南伊勢町でお野菜を買った。以前に取材をさせていただいたご縁で知り合った農家さん。
「おまかせ野菜セット」という季節野菜の詰め合わせを販売している。
朝収穫したばかりの立派なお野菜を2袋購入した。
少し世間話をしていたら、知っている農家さんや移住者の方のお名前が挙がる。どの方もかつて取材をさせていただいたり、取材のお手伝いをしていただいた方だった。
いつの間にか、あちこちといろんな取材をしていたのね、と自分で驚いてしまう。だって、私としてはいつだって新人という気持ちなので。
それがいいこととはもちろん思っていない。
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帰宅して、すぐに長女の習い事。
彼女はどうにもなんでもやりたがってしまうので、この夏休みは予定がぱんぱんに詰まっている。
スイミングスクールの短期練習に、普段の習い事の追加レッスン。ただでさえ、あれもやりたいこれもやりたいで、習い事を掛け持ちしているのにそんなに欲張らなくていいのだよ、と思う。
思うんだけど、「挑戦したいの」と切実な眼で言われてしまうと、言葉がそれ以上出てこない。
挑戦を?応援しない?とか?ある???って私の中から熱血漢の体育教師みたいなのが飛び出してきて、両肩をゆすられる。そしてうかつにも首を縦に振ってしまうのだ。どうしましょうね。ほんと。
なんで一個しかない身体をそんなにフル活用しようとするのか、キャパってもんがあるでしょう、と思うんだけど、そんな人がどっかにいたな、と思い至った。
そう、私。
学生の頃、ぱんぱん限界まで授業を履修して、クリーニング屋さんとコンビニでアルバイトをしつつ、家庭教師のアルバイトもしていて、しかも生徒は3人、そのうちふたりは受験生、というところにまさかのダブルスクールもしており、そんな暮らしの中で就活をしていた。
キャパを知らないって恐ろしい。
私が知的で優秀なうえでそれらを乗りこなしていたのかと言われたらそういうわけじゃ、ぜんぜんない。単純に、単純に、キャパシティを知らないで、やりたいことを全部やったというだけ。無鉄砲にもほどがある。
長女はどうもそのきらいがある。
私より早くぎゅうぎゅうデビューが早いので、成人する頃にはなにかを悟ってくれていたらいいなと思う。
でも私もいまだに悟りが足らないので、こういうのは性分なのかもしれない。え、困る。
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朝から遠出をしていた長女は疲れが出たのか、行くのをずいぶん渋っていたんだけど、どうにか夫に連れられて行って、帰宅時はご機嫌だった。
帰りに漫画を買ってもらったとのこと。
夕飯は唐揚げ、大根人参のお味噌汁、ブロッコリーとツナのサラダにトマト、あとは購入してきた南伊勢のお野菜をもりもり食卓に並べた。
キュウリが甘くておいしくて、枝豆がほくほくで、とても幸せ。
2袋購入したのはお裾分けしたい先があった。
いつも仲良くしているお友達家族へ新鮮なうちに、と夜のドライブ。玄関にそっと置いていくはずが誘われるままうっかりあがりこんでしまった。
お酒を飲んだらしく、友人はいつもより少し陽気で少し元気だった。
こんな夜更け(といっても20時半)にお友達宅にお邪魔するなんて夏休みって感じがむんむんする。同行した長男は仲良しのお友達とピンポン玉で激しく遊んでいた。
1時間もいなかったけど、ものすごく長居した気がした。
夏の夜っていうだけで、陽気で愉快になってしまう。短い時間だったけど濃密で楽しかった。
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帰宅すると、夫含めまさかの、みんな起きていた。
そそくさと全員速やかに寝かせて、気がついたら深夜。
ふと目が覚めて、どういう風の吹き回しかnoteを書いた。
夏だしね。