おなかに赤ちゃんがやってきた

2020年9月。

生理予定日を過ぎて1週間。今までにない高温期と眠れない日、生理前に生じる胸の張りと便秘が継続。3日間連続で同じ体温が続いたとき、さすがに妊娠したかな?と思い、葉酸サプリを買った。ちょうど別件で産婦人科受診予定だったため、市販の検査薬は買わず、そのまま病院を受診し、妊娠が発覚した。

超音波検査で、真っ黒な画面に浮かぶ二重丸◎
もしかして・・・?とは思ったけど、半信半疑のまま、尿検査等もなく、画面に映し出された◎で妊娠の診断がされ、嬉しいよりも何よりも
「本当にいるんだ・・・」と思った。

***

結婚して子供をもつことには憧れはあった。
結婚して1年が過ぎ、28歳。妊娠・出産・子育てのことをより現実的に考えるようになると不安でいっぱいだった。

身体のことを考えると、初産は20代がいいな。
そもそも妊娠できるのかな。
それまでに取得したい資格は?旅行したい場所は?
もし不妊だったらいつから治療を始める?
そもそも妊娠の体調変化に耐えられる??

考え出すと切りが無い。


2月に新婚旅行にいき、そのあとコロナ禍になり、行きたかった旅行等は諦め、そろそろかなという思いはありつつ、夫ともなかなか不安の共有が図れず、自分の治療等もあり、妊活をしたり中断したりしながら、
妊娠ってなかなかしないものだな、と実感しながら
他の治療や検査を優先させようとした矢先に妊娠が発覚した。

治療や検査は一旦中断。
CT検査もしていたので不安がよぎったけど、産婦人科の先生の話や色々な文献によると着床前の3週までは器官形成期前で放射線や薬の影響は受けないとのこと。もし影響を受けた場合は流産してしまうとのこと。
ただ医療機関で確認された妊娠のうちでも15%は流産すると言われているし、1個の細胞が人間になるということは高度で複雑なため先天性異常の自然発生率は3-5%ある。

赤ちゃんを待っていたときには来なかったけど、検査や治療で妊活を中断していたこんなタイミングで…と思ったが

ただ、きっと赤ちゃんにも生まれたいタイミングがあったんだと思う。

***

今は7ヶ月。お腹もだいぶ大きくなった。
胎動も目に見えるくらい強くなって、毎日元気よくお腹を蹴ってる。


つわりは、世間的には軽い方だったけど、それでも想像していたよりもずっとしんどかったし、つわり以外の体調面のしんどさも色々あった。コロナ禍で、両親学級や集団指導が中止になっていたり、通院に制限もある。受けようとしていた資格試験(県外での受験)も、受けに行くとその後の受診ができなくなると言われ、直前で諦めることとなった。そして初期が過ぎても、日々生じる身体の変化やマイナートラブルは次々とある。安定期、全く安定しない。

また妊娠初期は順調に経過したが、中期のエコー検査で赤ちゃんに異常が見つかり、小児医療が充実している隣県の病院へ転院になった。幸い、今の所は機能的な問題はないようだが、生まれてくるまでどの程度かは分からない。治療や医療的ケアが必要になるかもしれないし、治療をせずに済むかもしれない。

妊娠するまで、流産や死産、胎児異常の発生率なんて知らなかった。SNSを見ていると、初期だけでなく、中期や正産期でも流産や死産がたくさん生じていることに驚いた。調べていくと想像しているよりも発生頻度が高くて驚いた。妊娠することも、そこから無事に出産することも、当たり前ではないことを痛感した。

お腹のなかでポコポコと動く我が子はかわいい。
エコーで元気に動いている姿も、手足で顔を隠す姿もかわいい。
子供服やベビー用品もかわいい。

職場でもすれ違うたびに、ぽんぽこりんのお腹を愛でてもらったり、楽しみにしてもらったり、生まれてくる前から沢山の人にかわいがってもらえていることが嬉しい。

予定日は5月中旬。
まだまだ気は抜けないし、もうすぐ後期になるので新たなリスクにも気をつけないといけない。これから赤ちゃんも腹囲も毎週毎週、急成長していくのとになる。本格的な出産準備も仕事の引き継ぎもこれからだ。

妊娠生活は想像していたよりもしんどいことが多い。体調も精神面も。お腹の中に命があって、それを守っていかなくてはならない緊張感もある。

無事に出産できるのか、まだ分からない。
そのときのコロナの状況も全く分からない。
気持ちの浮き沈みもあるけれども、お腹の子に会えることはとても楽しみである。

待ってるよ。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?