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「発行済み株式」はissued sharesかoutstanding sharesか

こんにちは。パグ蔵です。

本日は、以前とりあげた「株式」に関連して、「発行済み株式」について書きたいと思います。


「発行済み株式」を和英辞典などで調べると、issued shares、outstanding sharesなどがヒットすると思います。

また、両者とも英和辞典などで調べると、「発行済み株式」と出てくると思います。

しかしながら、issued sharesとoutstanding sharesは、正確には少し異なるものを指しています。


issued sharesは、発行されたすべての株式を指すのに対し、outstanding sharesは、発行された株式のうち株主が保有しているもの(つまりissued sharesからtreasury stock(自己株式)を除いたもの)を指します。


ただ、一般的な慣用としてissued sharesとoutstanding sharesが単独で使用されている際に「発行済み株式」と訳するのは認め得るとしても、shares issued and outstandingを「発行済み株式」とするのは誤訳となる可能性があります。


このような英語及び日本語訳は意外と頻繁に見かけます。しかし、正確に訳すならば、「発行済み株式(自己株式を除く。)」や「発行済みかつ社外に存する株式」と訳すべきではないかと思います。

また逆に、「発行済み株式」を英訳する際には、具体的に何を指しているのかを考えてissuedまたはoutstandingを選択する必要があります。


英和辞典や和英辞典では、こういった類似表現の微妙な違いまで説明されていないことがほとんどですので、英英辞典や信頼性のある英語のウェブサイトで調べたほうが、正確でわかりやすいと思いますし、実際私もそうしてます、

本日は以上です。
お読みいただきありがとうございました。
それではまた。

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