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「稼ぎ方」を学ぶ塾、子商塾

子商塾が生まれたきっかけ


そもそも「稼ぐ」ことの重要性を大人も理解できていないのでは?
「日本人の8割がサラリーマンである社会におけるオトナのお金のリテラシー。日本の経済成長とともに、社会が会社社会化していく中でサラリーマン世帯が増加してきた流れで、現在において、日本の8割がサラリーマンであるという社会になりました。それ自体が良い悪いではなく、税金が会社から天引きされ、給与として振り込まれる仕組みの中で、オトナもお金を稼ぐという意識や、経済を生み出すことについての本質的理解をする人が減ってきているように思います。そもそも、私自身も大学では経済学部で経済を学んだにも関わらず、経済学や簿記は理解していたものの、実体経済的な感覚がつかめていなかったのが正直なところです。

社会に出て営業を担当したときに、売上粗利のことや会社の経費(原価や販売管理費のことなど)を実体験として理解できたのは、オトナになってからでした。今の子育て世代の皆さんも、子供の教育に関しては、課題感を持っている方が多いのではないでしょうか?
そんな中、2年前にコロナで在宅の時間が増え、小学生だった子供たちの「教育」の中で、実体的な経済を学ぶということについて、もっと早く親として教えられないか?と思ったのが、子供に商いをさせてみようと思ったきっかけです。


地域のマーケットと連携して、実践的に「稼ぎ方」を学ぶ子商塾


子商塾とは、実体験を通して、シンプルな売上粗利を学び、アントレナーシップを養うソーシャルな塾です。
子商塾をプロジェクト化するにあたり、自分の子供たちにお金の仕組みを教えることから始めました。当時、子供たちは、小学3年生と5年生。足し算、引き算、掛け算、割り算までは理解できているので、経済の計算はできると思っていたので、子供たちにわかりやすい動画で経済のことを教えてみました。
しかし、子供たちは、飽きやすく、興味がないことには、まったく理解しようとしないという性質を目の当たりにして、実際に、商売させたほうが理解が早いワーク・スタディスタイルを企画することとしました。 知り合いの毎週土曜日の朝に大分オーガニックマーケットという大分県内のオーガニックな野菜を中心としたマーケットをしている友人に相談し、子供たちのお店を出店させてほしいと相談したところ、共感をいただき、参加させていただくこととなりました。

出店にあたり、マーケットに出店している農家さんのところに足を運び、マーケットに出すカボスという大分名産の柑橘野菜を仕入れ、ドリンクにして販売するというプロセスを通して、経済の仕組みを学んでもらおうという取り組みです。

実際にカボスの果樹園に入り、ジュース用として販売されるカボスをひとつひとつ収穫し、それを農家さんから仕入れる。仕入れる量も子供たちで決めて、この時は2キロ仕入れました。仕入れた額は2キロで、500円でした。 この金額の安さに驚き、子供価格にしなくてよいですよ、といったのですが、市場価格とのこと。加工ジュース用となるカボスは、超低価格で取引されていることを知り、一次産業の大変さをオトナとしてもまなばさせていただきました。


次に仕入れたものを販売できるようにカボスドリンクを一緒に開発。 開発にあたっては、当日の気温や、どんな人がくるか、いくらだと買うか?などを子供たちと一緒に考えることで、リアルな販売価格、そして、売上から原価を引いた価格で売上粗利(売上総利益)を計算するという取り組みです。
原価から逆算することで、最低いくらで販売しないと粗利ベースで赤字となるのかをしることで、ひとつひとつ言葉の意味を教えていきました。 販売するためのカップや氷、雑費なども原価に入れて計算するというシンプルな足し算引き算、掛け算ですが、売上目標を作ることができます。 あとは、販売するときのパッケージや、商品の説明をカードにまとめることで、このドリンクの良さをどう伝えたら喜んでもらえるか?についても考えます。



子供たちも、「お金を稼ぐって楽しい」「お金って、人に喜ばれると増えるんだね」「次はいつやるの?」ととても満足している様子でした。 実際に商品を作り、マーケット当日のお店の準備、看板やお釣りの準備などひとつひとつの段取りを通して、お金とはなにか?人に喜んでもらえるということはどういうことかというお金の仕組みを学べることが分かりました。
地域のマーケットと連携することで、地域の大人と一緒に「稼ぎ方」を学べるいい機会になります。


大分合同新聞さんに取り上げていただきました。

LDLで地域に子商塾を全国に広げたい。

Locally Driven Labs(LDL)という『まちづくり幻想』『地元がヤバいと思ったら読む凡⼈のための地域再⽣⼊⾨』『福岡市が地⽅最強の都市になった理由』『地⽅創⽣⼤全』『稼ぐまちが地⽅を変える』などの著者で、約20年にわたって全国各地で経営とまちづくりに取組んでいる⽊下⻫さんが所⻑として⽴ち上げたラボがあります。


継続的なオンラインコミュニティを作り、各⾃の地域で⾏う事業や調査をオンラインで結合して推進し、アウトプットまで持っていくというオンラインベースでのラボを開設する」仕組みになっています。
そこに所属するLDLメンバーが全国にいるので、このプロジェクトで、小さいころからアントレナーシップ精神を養うことや、「稼ぐ」ということを「学ぶ場」づくりの重要であることから、実践プロジェクトとして展開することになりました。

こちらのnoteで各地の取り組みを発信していきます。
子供の商いによる学び、小さくても価値のある商い、共に商いをする楽しみを。
皆さんの地域でも子商塾やってみませんか?

子商塾公式サイト


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