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<PUBLIC+VOICE>観光パンフレットをコンセプトブックに!?九州最東端にある絶景と戦争遺構。プロジェクトにかかわる個性的な3名にインタビュー
第2回目の<PUBLIC+VOICE>! みなさん、第1回目の「不幸な公共施設や施設マネジメント戦略について津山市役所川口さんにインタビュー」はもうお聞きいただきましたか? 今回は佐伯市鶴見半島のプロジェクトにかかわる個性的な3名とともにお送りします。知る人ぞ知る「九州最東端 鶴御崎」。 新しく観光パンフレットも完成していますが、なにやらよく見る観光パンフレットとは違う雰囲気・・・ 引き込まれてしまう世界観です。ぜひご覧になってみてください。 今回は、PUBLIC+チー
【後編】思いを込めたコンセプトブックが完成!鶴見半島のこれから・・・
<ありのままで、ありつづける> 鶴見にあるものを肯定、リスペクトし、そこに手を手向けるというコンセプト 鶴見の始まりを表現するような1ページ、 問いを投げかけるページ構成にした コンセプトブックを読み終わった人に鶴見の場所に対して感情がわくような構成にしたかった <3つの灯台、3つの展望台、3つのミュージアム> 建築が建つには理由があり、その時に技術がある 建築は時代を表すタイムマシン 当時のことが建築にメモリーとして残っている そういうことが鶴見ではギュっと圧縮してみることができる 美しい景色、激しい渦潮がみれる展望台に それぞれ個性的な特徴をもつミュージアムがある <戦争遺構を違う視点で> これまでフューチャーされてこなかった場所だが このパンプレットをみて現地で写真を撮る人、訪れる人が増えた インスタグラマーさんやコスプレイヤーさんが自分たちを表現する場所として利用している ここで写真を撮ったカメラマンさんなどにコンタクトをとり、コンセプトブックに作品を載せることに協力いただいた 空間の良さに気づいた若者が発信をし、認知が増えて場所が活かせるとよい <鶴見の体験> 旬折々で食のフェアを実施予定 9月 豊魚祭 10月 星空観測会 春と秋 ウォーキング 2つの海水浴場は穴場 <これからの鶴見> ありのままに、ありつづける ⇩ そのままを受け入れていこう あるものをどう使うのか?どう抗うのか? アイディアだし ・緑化したような自動販売機 ・スーパーシーフードヌードル ・ワクワクしたことを起こしたい ・最東端に「さいとうたん」というキャラクター ・「さいとうたん」グッズ 建物をどうするか?という視点から考えがちだが、エリアを俯瞰することで、その建物をどう活かすか?を考える 建築が目的になってしまうが、建築は利用するものであり、建築がゴールではない エリアと向き合い、造らないという選択肢もある
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記事をすべて見る すべて見る【前編】九州最東端の地佐伯市鶴見 ありのままであるものとは。
<鶴見のまちってどんなところ?> 大分県の南部のリアス式海岸が発達した半島にあり、九州最東端の岬「鶴御崎」がある。 漁業が盛んで鶴見市場では水揚げ金額約20億円を誇る。 観光業にも力を入れていきたい!と平成30年度から取り組む。 鶴見半島には戦争遺構が点在しており、4つの建築物を見学することができる。 また、3つの展望台、3つの灯台、3つのミュージアムもあり ここでしか見られない景色、感じられない空気がある。 令和4年度にコンセプトブックとサインが完成。 令和5年度~施設を使った具体的な取り組みを実施予定。 <プロジェクトの経緯> 先端に鶴御埼灯台があるエリアがあり、戦争の遺構や九州最東端からの絶景を見ることができる。 しっかり堪能しようとすると一時間くらい滞在できるが多くの人が灯台の前で写真を撮って10分ほどで帰ってしまう。 ここにくるのが目的なのに、もっとゆっくり時間をかけて堪能してほしいという思いがこのプロジェクトのきっかけ。 フィールドワークを何回かするうちに・・ 鶴見にすでにあるもの 自然が主体で 人が手を手向けるという関わり方 そんなかんじのことが見えてきた。 <コンセプト> 戦争遺構があり、亡くなった方や記憶 何万年もかけてできた鶴見の地形、自然への畏敬の念 そんな場所に対して 手を手向けるという関わりかたがみえてきて コンセプト「贐」(はなむけ)とした。 <戦争遺構を建築としてみてみると> ここには人間の過ち「戦争」歴史が刻まれている 人間の弱さ、愚かさを感じられる場所 普段ビルに囲まれて暮らすと感じられないが、寧ろそれが正しいことを実感する場所 残っている建築の終わりをどう作っていくのか?、どう建築が朽ちていくのか? 人間は今まで造ることをしてきたが人口も減少してきている今、終わらせていくことも何か向き合わないといけない
【後編】公共施設の課題に対して打つべき3つの戦略とは!?津山市の事例と工夫
<公共施設マネジメント3つの戦略> ・減らす(お金、総量) ・なおす(改修優先度を一元的に管理) ・増やす(民間と一緒に改善し、稼ぐ) 3つの戦略は当たり前のことだが、組織体制がしっかりしていないとなかなか難しい <民間事業者とのつながり> 公民連携事業には多様な人的ネットワークが重要 ・おもしろいネットワークに身をおく ・情報をアウトプットする <公共施設の利活用> 15の廃幼稚園、保育園 3つは民間事業者による活用 2つの施設は民間提案制度により複合施設と生まれ変わった! 工夫したこと ・普通財産の貸付だが、現状回復規定を撤廃 ・第三者への転貸禁止規定を撤廃 ⇩ 自由度をもたせる 廃施設が活用されることによって消費の場が生まれ、エリアの価値があがる! <ミクロだけではなくマクロの視点を> ・全体最適を目指し、まち全体(または地域全体)を俯瞰してとらえることが重要 ・ミクロ的視点(いち施設のハード整備やイニシャルコストなど)とマクロ的視点(エリア全体のデザイン、ランニングコスト)をいったりきたりしながら検討していく 詳しい内容は川口さんのNoteへ⇩ https://note.com/dannetsu_jiro/n/nab83e181ab9e
【前編】不幸な公共施設!?津山市の建築マニア川口義洋さんに聞く"最強の敵"とは?
公共施設ってなんで不幸なの? ・当事者は誰?発注者は誰? ・構想段階で施設を使う人が不在 ・建てたらゴール! ・・・? ・建てたその後が描かれていない ・立派なものを建てたら人が集まる? ・昭和の価値観がアップデートされていない 老朽化して改修したくてもお金がなくてできない、施設を減らしたくても減らせない、 何から手を付けていいのかわからない <最強の敵> ⇩ 策がなくても小さくやり続ける 一発逆転ホームランではうまくいかない! 後編ではこんな最強の敵「公共施設」に向き合うための戦略や事例をお聞きしました! ぜひ後編もお聞きください。