サーフィンと心の健康

こんにちは。ぴてぃです。

今回は表題にもあるサーフィン（surfing）と心の健康の関係についてご紹介していきたいと思います。

サーフィンがどのようなスポーツかはご存じですか？今までにやったことはなくともテレビや雑誌、SNSなどで耳にしたり目にしたりしたことがあると思います。イメージは「波に乗る」といったところでしょうか。

サーフィンの歴史について少しお話しておきましょう。サーフィンは1767年にタヒチ島で見られたとの記録が残っています。サーフィンの起源は諸説あり、まだまだ分かっていないことも多くあるようですが古代ポリネシア文明の中で生まれたのではないかとされています。その後、サーフィンのメッカでもあるハワイがやはり歴史上重要な発展地であることもわかっています。古代ハワイ文化の中でのサーフィンの位置づけは単なる趣味などではなく、サーフィンの技術がその人の身分にまで影響していたとされているのです。サーフィンの技術が高い人はその村などのコミュニティーの中で地位を得て、尊敬される存在であったようです。ハワイでは、初期のサーフボードとされている、hawaiian redwood boardという今のサーフボードとは異なった材質や形のものを使っていたとのことです。そこから、アメリカ本土の東海岸、西海岸と普及していき、その地域ならではのサーフィン文化として発展していきました。

さぁサーフィンの歴史についてはまだまだ深いところまであるようですが、今回はサーフィンと心の健康ということですので本題に移りましょう。

サーフィンは現代ではスポーツ種目としてオリンピック競技になっていますが、趣味としてやっているという方が多いのではないでしょうか。趣味ということは自分の時間を有意義に使うことやストレス解消、リラックス等身体的、精神的な効果を求めて海に出かけている方も多いと思います。

そもそもサーフィンよやることで体は鍛えられるのはイメージつきますが、精神面についてはどのような効果があるのでしょうか？

他米国海軍保険研究センターで74名を対象として行われた、サーフィンプログラムではうつ状態や不安感、強いトラウマ（PTSD）の症状が緩和されたようです。しかし、この研究は他の心理療法も重ねて受けている対象者もいることからサーフィン単体の効果とは言えない部分もあります。

しかし、効果については他にも研究報告がされています。2017年に行われたカリフォルニア大学の研究では、参加者に30分のサーフィンセッションを行ってもらった結果、気分の状態に改善が見られたと報告されています。その他にも、22名の若者に対して行われたサーフセラピーでは、身体的感覚（運動感覚や運動によって得られる感覚）、ピアメンタリング（自己開示が出来る能力）、ポジティブな気持ちがそれぞれ増加し、セラピー終了後3ヵ月後には幸福度（well being）の検査項目に改善が見られたとあります。

このようにサーフィン単体でのメンタルに対する科学的根拠はまだまだ少ない状況ですが、効果については肯定的な者が多く感じます。

そしてなぜサーフィンが心の状態に良い影響を与えるのか最後に考察して終わりたいと思います。

まず、今までいくつかご紹介してきた瞑想などの状況に近いことが生じるからではないかと考えます。サーフィンを映像で見るとすごく簡単に波と一体となり気持ちよく滑っているように見えますが、これがほんとに難しい！！実は私自身もサーフィンを5年やっています。まず板の上にとどまることに3ヵ月、経つのに約1年、何となく波に乗れるようになったのが約4年目、海に行ける回数も限られていることも経験不足の原因となっていますが、すぐ初めてすぐに楽しめるスポーツではないのです。

それが肝なんです！！＝集中しないとうまくならないし、そもそも波に乗ることすらできない！！！

お気づきの方もいるかもしれませんがこの集中することが重要な点になっているのではないかと考えています。不安やうつ状態であっても海の上で目的を達成するためには自発的に注意を自分自身の身体の感覚に向け、波にタイミングを合わせたり板のバランスを常時取らなければならないなどの環境が良い影響を与えているのではないかと思います。

これは呼吸瞑想や歩行瞑想の条件にある程度合致している部分が多いのではないでしょうか。動いている時だけでなく慣れてくれば沖で波を待っている際に波にゆらゆら揺れる事、太陽の暖かさを感じる事、海の青さに浸ること、波に乗らなくても感じたり気づいたりする機会が多いのもサーフィンの特徴であると思います。日常生活では得られない自然の音や感覚などの環境は歩行瞑想の研究でもありましたが、リラクゼーション効果を高めてくれるとあるためそのような相乗効果も得られているのではないでしょうか。

このようにサーフィンと瞑想は深く関わりがあるのではないでしょうか？是非サーフィンをお試しくださいと言いたいところですが、安全にサーフィンに挑戦してもらいたいのでこれだけ知っていただけると幸いです。

海は大きな自然です。私たちの想像を超えるような状況を作り出します。波の形や流れ、生き物の生息、においや色なども。私たちに良い経験をさせてもらえることもありますが、時には命を容易に落としてしまうような状況になってしまうこともあります。例えば、離岸流や大きな波等です。これらの危険な要因は特徴をすることやその場面に遭遇した時に摂る対処法等ありますが、まずはインストラクターの先生等と安全な環境でデビューしていただくことがサーフィンライフを安全に進め、心も体も健やかにするために重要になると思います。

今回の記事では、サーフィンと心の健康についてご紹介してきました。この記事を読んでいただき心の健康の後押しが出来たら幸いです。

では今回はこの辺でsee you soon.

～参考資料～

・https://www.centralhome.com/Surfing-History.htm

・http://www.shapercloud.com/early-hawaiian-redwood-plank-board/