理学療法士になったきっかけ。誰にでも苦手なことはある。

ちいさいころ、母が倒れた。人一倍明るく元気な母が過労で入院した。

「元気な母」じゃなくて、「元気に見せていた母」だった。

入院するとなった日、病院について行く。

ベッドに横たわる母。いつもと違う母。当時幼稚園児の私には衝撃的すぎる出来事だった。

きつそうな母に寄り添う看護師さん。母を助けてくれる看護師さん。

その瞬間、幼い私は「看護師になる」と決めた。びっくりするくらいその時の記憶は鮮明に残っている。

いつの年代もよく聞かれる「大きくなったら何になりたい」という問いに対する答えは幼稚園児のころからお花屋さんやケーキ屋さんではなく「看護師さん」だった。

その夢は変わらず高校生まで過ごす。高校時代に「看護体験」というイベントに誘われてもちろん参加した。・・・・そこで事件は起きる。

看護師の制服を着させてもらい、実際に病棟を見学させてもらう。憧れの看護師になった気分でとても楽しかった。

そんな中病室にいる患者さんがちらっと見えた。尿カテーテルを付けたおじいちゃん。バッグにたまった尿を看護師さんが廃棄していた。

それを見た瞬間、私はなぜか倒れた(迷走神経反射だと思う)。

そのイベントを担当してくれている本物の看護師さんが慌てていた。

すぐに意識は戻り、看護師の服装をした学生が車いすで搬送される。カオス。

よく血液を見て倒れると聞いたことはあるが尿を見て倒れるなんて。。。排泄物を好きな人はほぼいないだろうけど倒れるほどか?と自分が情けなくなる。こんなんじゃ看護師無理じゃん。

・・・とこの瞬間、幼いころからの夢であった看護師になるという夢が崩れ去る。

看護師になれない。。。でも病院では働きたいという思いを抱えていた私は「オレンジデイズ」というドラマに出会う。そこで妻夫木くんが演じていた「作業療法士」という仕事を知る。

これだ!!!!!!!

と思い即座に検索する。わくわくわくわく。調べていく中で理学療法士という職業を知り、細かいことが大嫌いな私は作業療法士は無理だと考え、理学療法士を選択していまに至る。

妻夫木くんに感謝。今でも好きです。

病院で働く中でも本当に困ったトイレ問題。生き物なんだから仕方ない。そりゃそうだ。私だっておしっこもうんちもする。

特に急性期のときはトイレに行けない人が多く、失禁は多々ある。対応を迫られることもしばしば。

だけど私に関しても生理的な反応は防ぐことができない。倒れることはないにしても毎回顔面蒼白になってしまう上に嗚咽が出てしまう。とても困る。

スタッフとして片づけに回るのだが気を遣う患者様にもちろん本心で「大丈夫ですよー」と言ってるのに実際は頭がくらくらし、嗚咽が止まらない。本当に困る。

いま、私自身はペットの猫の糞尿片付けでリハビリしている。

患者様ごめんなさい。私もがんばるので多少嗚咽が聞こえても許してください。。。


何事も向き不向きがあるということで無理やりしめる。ごめんなさい。

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