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作品「夢」からのはじまり①沖縄移住を考える

2019年10月の午後5時すぎ、西日が差し込んで窓のフェンスの影が壁一面に映し出された光景を写真に収めた。これは2019年度横浜インターナショナルユースフォトプロジェクトの展覧会に出展する作品となり、広報ポスターにも使われた。

2019年度写真展の様子


右上にある絵は、ペルー在住アーティストの叔父作で、私たちの先祖が沖縄からペルーに「より良い生活を」という夢を胸に、海を渡って移住した時の様子を表現したものである。

「夢」


「私の日常には、沖縄日系移民のルーツを感じさせる作品があるんです、そんな自分のルーツを誇りに思っています」共同通信の記者に私が撮影した写真の取材を受けた時、私は確かそう答えた。私の取材を最初に新聞に掲載してくれたのは沖縄の新聞社で、見出しは『県系城間さんも「誇り」表現』だった。

日本で私は外国籍の外国人で、ペルーに行ったらスペイン語が下手な日本から来る人となる。私はどちらの国とも繋がっていながら、どちらとも繋がっていない。ずっとそう感じてきた。

だから私にとって、沖縄の新聞に掲載された内容と大見出しはとても印象的だったのである。「沖縄県系」という括りに入れられるのは、今まで生きてきて初めてだったから。

「沖縄では、移民の歴史の一部に入れてくれる」
「沖縄とは繋がっていると感じていいのかもしれない」

まだ一度も行ったことのない遠い土地が故郷になる予感がし始めたのはこの時だった。

そんな溢れ出る沖縄への興味に逆らえず、私は来年度大学休学を決心した。そして沖縄に住んでやる!

高校生の時に撮ったこの写真一枚に、私の人生を全て変えられてしまうかもしれないことにワクワクしている。

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