「負けたくない!」 異文化の人から受ける刺激で、豊かな人材になれる!
独自保有のビッグデータと革新的な分析技術に基づくサービスを展開するデジタルマーケティングのベンチャー企業、株式会社ヴァリューズ(東京港区)で半年間のDX変革人材育成プログラム(通称:リモッチ)を終えた株式会社中国銀行(本店:岡山)の笠原雄樹さんにお話しを伺いました。
■リモッチへに応募した理由をお聞かせください。
入行以来7~8年間、ずっと法人営業を担当していましたが、お客さまのデジタル化やDXがなかなか進まないという話をよく聞いていました。それらに対するソリューションを提供できるDX人材がこれからの銀行には必要だと思っていたところに、弊行の「キャリアチャレンジ制度」と呼ばれる研修メニューの中にこの人材育成プログラムの募集があり、「これはチャンスだ」と思って応募しました。
■プログラム開始前、不安はありませんでしたか?
今回のプログラムは弊行内に昨年6月に発足した「新規事業開発センター」からの募集で、当部の目的としては新規事業開発の企画力・実行力、データ分析・マーケティング手法の習得などがありましたが、行く前は何も知識がありませんでしたし、生活環境が変わるという点でも不安はありました。しかし、ヴァリューズのみなさんが温かく迎え入れてくださり、マンツーマンでフォローしていただいたので、すぐにその不安は払拭され、業務に取り組むことができました。
■ヴァリューズ様ではどのような業務を経験されたのですか?
最初の2カ月間は、ヴァリューズさまの最先端なデータベースシステムを駆使しながら、効率良く、顧客と電話による対話を通じて、企業の各種課題を掴んだり、関心度合を見極めたりすることを経験しました。後半の4カ月間は、出向者であることを自己紹介しながらコンサルティング・グループで実際のクライアントとの商談への立ち合い、さらに社内の営業戦略プロジェクトに参加するという経験もできました。
■業務を通じて学ばれたことは何ですか?
実際の商談やプロジェクトの参加を通じて、マーケティングの基礎知識や業界知識、商談の進め方などを学びました。物事の考え方や捉え方などは、銀行とは違ったアプローチでした。例えばクライアントの一部署のKPIを達成するには新規顧客を増やすのか、リピートを増やすのか、またどこに課題があるのかをしっかり確認して、それぞれに対してどのような打ち手があるのかを考えることは、とても勉強になりました。
■初めての経験が多かったと思いますが、どのようにデジタルマーケディングを学ばれたのですか?
1on1ミーティングで、マーケティングの基本や同席した商談を振り返って何がポイントだったか、クライアントの本当のニーズはどこにあるのか仮説思考などを教わりながら、論理的な考え方を身に付けました。そして、次の商談ではそれを意識しながら参加することで、理解を深めていきました。
■リモートワークを経験されましたが、どのような感想をお持ちですか?
銀行では対面での法人営業を担当していたこともあり、リモートワークの経験はほぼありませんでしたが、とても便利で今の時代に即した働き方だと思います。セルフマネジメントしながら業務に集中して取り組めるというメリットがある一方で、やはり実際に会わないと伝わらない部分もありますし、対面の重要性も実感できました。
■一番大変だったことは何ですか?それをどのように乗り越えたのですか?
銀行から与えられたミッションを土台に、ヴァリューズさまにも相談し立てた人材育成計画の目標の一つに、「新規事業を立案する」ことを掲げておりましたが、これに一番苦戦しました。新規事業を考えるというのは初めての経験でしたし、どのようなアプローチで組み立てていくのか?それを組み立てるには何が自分に足りないのかを洗い出していくと、なかなかハードルが高いと感じて悩んだ時期もありました。
ヴァリューズの皆さんが、週2~3度もミーティングの時間を割いてくださり、アイディアや考え方のエッセンスをいただきながら、なんとか乗り越えることができました。
■悩んで壁にぶつかりそうになった時に、自ら発信や相談ができましたか?
ヴァリューズの皆さんは“察する”方々なので、自分から相談する前に声をかけてくださいました。見守ってくださっている安心感がありましたし、困ったことはすぐに相談すべきだと気づきました。リモッチが終わってもヴァリューズさまとは何かあれば相談できる関係性を築けましたし、継続的にお付き合いさせていただきたいと思っています。
■良かったことや印象的だったことは何ですか?
たくさんあるのですが、強いて挙げるならヴァリューズの皆さんの働く姿勢、信念のようなものを目の当たりにして、自分も負けたくないと思えたこと、見習うべきことが沢山あると感じられたことが一番良かったと思います。
■銀行との違いで気づいたことは?銀行でも生かせそうですか?
一番大きいのは変化への対応力やスピードですね。意思決定の速さは圧倒的に違うと思います。銀行でもデータドリブンという方法は活かせると思います。例えばヴァリューズさまが持っているビッグデータを分析して、施策立案や協議する時にデータを活用すれば、勘や経験に頼るこれまでよりも、根拠をデータで示せるので意思決定が速くなると考えます。
■リモッチ期間中に3社のベンチャー経営者にインタビューをする機会をご用意しましたが、心に残った言葉はありますか?
今回の研修プログラムでは、人脈を広げる、IT業界の文化を学ぶという観点で、ヴァリューズ様での業務以外にITベンチャー企業3社の経営者の方にインタビューする機会をいただきました。
3社の方に、「仕事に取り組む際に意識していること」を質問したところ、みなさん共通して、様々な情報を収集しながら、「日々の生活の中でもまわりに関心を持って過ごしている」とおっしゃっていたことです。
これからはもっと情報に敏感になって、関心がある分野だけでなく広く情報を集めることを習慣づけたいと思います。習慣化させることでお客さまの課題に対してよりよい分析とニーズのキャッチアップができ、それがお客さまの信頼につながるのだと思います。
■意識面で自分が変わったと思うことはありますか?
データ分析は、何を分析するのかが漠然としたままでは分析はできないので、なぜ?どこまで?分析するのかなど、ドリルダウンして(階層を下げて)いくことが必要ということに気づきました。
銀行に帰ってからも、分析をする際はもちろん、社内のコミュニケーションの場においても、自分が相談や質問された時にただ漠然と表面的な課題を聞くのではなく、その質問の根底にある課題までしっかり聞きたいと思います。
■今回の学びを銀行の業務でどのように活かしたいと思いますか?
インターネット上の消費者の理解が深まったので、自分の銀行やお客さまの現状把握をして、Webでのより良い集客やキャンペーンの施策立案など改革や提案に活かしたいと思います。
■今後、銀行のDX・変革には何が必要だと思いますか?
人の意識面でという意味では、まずはやってみることですね。多少の不安があっても、興味や関心があればやってみる、一歩を踏み出すこと、それに尽きると思います。
■最後に、リモッチへの参加を他の方にも勧めたいと思いますか?
はい、私も今回ヴァリューズさんで異なる企業文化に触れて、人から受ける刺激は非常に強いと感じました。若いうちからたくさん刺激を受けることで、豊かな人材になれると思います。
株式会社ヴァリューズ (英文社名:VALUES, Inc.)
本社所在地 東京都港区赤坂2-19-4 FORUM赤坂5F
代表者 代表取締役社長 辻本 秀幸
事業内容 - 経営に関するコンサルティング及び成長支援事業
- インターネット行動ログ分析事業
(ビッグデータ解析事業)
- IT先端技術を駆使した“売れる仕組み”構築事業
資本金 1億円
設立年月日 2009年9月30日
【リモッチに関する お問い合わせ先】
株式会社プラチナ・コンシェルジュ
電話:03-6403-9905(田辺・國場)
メール:semi@pt-con.jp
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?