手関節の臨床上で見かける痛みについて:橈側手根屈筋由来の母指MP関節痛
『理学療法士なのに手関節も見るんですか?』
そんな質問をまだする人はおらんよな!?
甘いぜ、甘すぎる。
そんなぬるい考えは今すぐに下水路に捨てるんだ。
そして、多くのPTたちよ。
ちみたちはOTを舐めすぎだ。
OTがしていることは人のリハビリにおいて最高の視点を持っている。
PTの視点は一見、かっこよく見えるかもしれないがそんなのは知識で身を武装すれば問題ない。
知識だけじゃどうにもならないのが人間のリハビリってもんだろぉ?
だがしかし!
ちみらの言い分もわかる。
なぜなら、僕がその機能面特化型セラピストだったからだ。
僕の言い分をぜひ、今日のぽまえの脳みそに問いかけてあげてほしい。
『本当にその考えでいいの?』
手関節のリハビリとは
ADLを円滑に送る上で、手関節は絶対に無視できない。
当然なことだが、どんな作業をするにでも手を使わないとできない。動作は手を使わなくてもできるが、作業は無理に近い。
ごく稀に先天性だったり後天的に両上肢を失い
足部で手の作業をカバーしている人がいるが
その方々は元々できているわけじゃなくて
とんでもないくらいの量の努力を積み上げただけだ。
僕らは当たり前のように手関節を使って作業をしているし、僕はこの文章を当たり前のように手関節や指を使ってタイピングを走らせている。
この作業と動作の違いを捉えることがまずは手関節のリハビリにおいて重要です。
ちょっとネット様にその説明をしてもらいましょう。
作業と動作
『コトバンク』
(https://kotobank.jp/word/%E4%BD%9C%E6%A5%AD-509449)
ほほう、わかりました。
要は、
作業とは、人として当たり前のように生活を送るために必要な行動のことですね!
僕の価値観と一緒です⭐︎
さて、動作とはなんだろうか。
ほほう?つまり、
動作とは一つの目的を行うための身体活動であり大きなうごき
ということですね!
はい!わかりやすい!
ここまでをまとめると、
動作があっての作業であり、作業は一見単純に見えるかもしれないが
実は複数の動作が折り重なって完成している一つの行動
だということです。
これは完全に僕の持論です。
OTの権威のある先生にこれを見てもらったら
違うよ?
ってかえってくるかもだけど。
つまり、手関節のリハビリを行うということは
この作業を構築するために必要な動作獲得を
すべく行う一つの準備なわけです。
なぜ、僕がOTさんのことを素晴らしいと豪語するのか
別にPTがダメなわけじゃないです。
僕だって自信を持ってPTをしているし
PTにも尊敬できる方はたくさんいる。
でも、なぜOTなのか。
それは、おそらく作業に関わるか動作に関わるかという古いしきたりみたいなものからきているかもしれないです。
多分、OTさんからしたら機能面をバリバリに視る事ができるPTに対して
かっこよさとか凄さを感じるかもしれません。
確かにどこでそんな知識を得たのか、と思うような
知識を持っているPTはたくさんいます。
でも、機能面だけでADLを見ていない人が非常に多い。
残念なことに、僕たちが対象としているのは
ロボットではなく人なんです。
人は常に作業や行動をするときには
目的を達成するために行っています。
字を書くのだって、ただ書くだけじゃなくて
誰かに手紙を書くのが好きだから
習字で自分の個展を開きたいから
車を運転するのだって、ただ車を走らせるのではなく
家族を乗せて旅行に行く事が好きだから
友人と恋人と邪魔されない空間でワイワイ楽しく会話を弾ませたいから
こういった理由があるから、その作業を、その行動をしたいわけです。
そこに必要な機能が備わっていたとしても
そのことを理解していない限りは
近づけることはできません。
たとえ話をするなら、
野菜は健康にいい=機能面
健康でいることで好きなことを継続してできるし、病気せずに家族と一緒にいられる=ADL、QOL
です。
この考えを常に持っている状態で、機能面を語らないといけません。
僕は機能面特化型セラピスト出身です。
だからこそ、言えます。
機能面は確かに重要視しないといけない。
でも、なぜ重要視するのか。
それを答えられない限りは機能面を知らないと同義である。
これが僕のセラピストとしての定義であり、絶対論です。
橈側手根屈筋由来の母指MP関節痛
さて!
前置きが長すぎました。
ここから本題です。
橈側手根屈筋由来の母指MP関節痛。
語ります。
橈側手根屈筋の機能
さてさて、どう介入しようか。
上に記載した内容を踏まえると、
手関節を屈曲させる際には、一番使いやすい筋組織であるから
ここの使い過ぎによる筋組織のtone upやタイトネスも痛みにつながる。
要は硬さが生じるわけだがこの硬さがあることで、正中神経麻痺が生じるかもしれない。
現にスペシャルテストは陰性なのにもかかわらず正中神経領域の痺れを
訴えているこの症例、頚椎の問題がないのに。
もしかしたら、この橈側手根屈が硬いせいかもしれない。
逆にここを本来は使いたいのにもかかわらず、
何らかの原因で使えずに共同筋で動かしているが故に
尺側手根屈筋、長掌筋に痛みが出ているかもしれない。
というふうに臨床では考えます。
ここまで考えつく事ができたら、あとは介入のみです。
ここまでお読みくださりありがとうございました!
臨床っていかに考える事ができるかどうかが鍵です。
知識をどう活かすか、といった方が正しいですかね。
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