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フットインザドア・テクニック/ローボール・テクニック 内容・具体例

カタカナ用語が覚えづらい人はいないだろうか。

私はけっこう苦手である。


フットインザドア・テクニック=段階的要請法
ローボール・テクニック=承諾先取法

日本語にするとイメージがつきやすくなる。


フットインザドア・テクニック 内容

最初は小さなお願いをしてきて、だんだん本命の要求をしてくること。

フットインザドアとは、営業マンが客の家のドアの隙間に足を入れて話し始め、だんだんドアを開けようとする、そんなイメージを持っておくと覚えやすいかと思う。


フットインザドア・テクニック 具体例

ビジネス編

最終目的:サービスの契約

営業マン:「お話だけでも聞いていただけませんか?」
客:「……まあ、話だけなら」
営業マン:「(あーだこーだ説明)」
客:「はあ…そうですか」
営業マン:「今、期間限定でキャンペーン期間中でして……。3ヶ月間無料で体験ができるんです。体験だけでもしてみませんか?」
客:「じゃあ無料で体験してみようかな」
営業マン:「(ニヤリ)ありがとうございます!!こちら1年契約プランでして、最初の3ヶ月間が無料となっております。」

こうして客は3ヶ月間は無料でサービスを使用する。
3ヶ月もすれば、そのサービスがある状態に慣れ、または解約手続きが面倒に感じサービスを使い続けてくれるようになる可能性がある。


もちろん日常でもこの方法は使える。

日常編

最終目的:夫に電池を買ってきてもらう

夫:(ゴソゴソ出かける準備)
妻:「どこか行くの?」
夫:「ああ、ちょっと銀行に」
妻:「じゃあついでに、銀行の隣のスーパーでゴミ袋を買ってきてくれる?」
夫:「ついでだからいいよ」
妻:「ありがとう!あ、忘れてた!単3電池がないんだけどこれも買ってきてくれない?たぶんコーナンで安く売ってると思うんだけど……」
夫:「わかった。散歩がてらそっちも回ろうか」
妻:「ありがとう!助かる」

まあこれは日頃の夫婦関係なども影響するだろうが、相手に負担の少ないお願いから始まって、本命の要求をかなえている。


ちなみにフットインザドア・テクニックと名前が似ている「ドアインザフェイス・テクニック」というのもある。

これは日本語で譲歩的要請法という。

値段交渉の際などに、値下げしたい側は絶対にここまでは値下げできないだろうという値段を提示する

相手は断る。

じゃあX円ならどうか、と再提示する。

まあそれなら、と言って交渉が成立する。

値下げしたい側の本来の目標価格はX円なので、達成されたことになる。


ローボール・テクニック 内容

先に相手から承諾を得ておいて、そのあと相手にとって都合の悪い条件などを付け加えたりすること。

最初は相手が取りやすいように、低めに下手投げでボールを投げ、だんだん本格的なキャッチボールにしていく、というようなイメージを持っておけば覚えやすいと思う。


ローボール・テクニック 具体例

友達:「明日ヒマ?」
自分:「特に忙しくないけど、なんで?」
友達:「いや、課題が終わってなくてさ。ちょっと手伝ってほしいんだけど」
自分:「(うーわ。でも忙しくないって言っちゃったしなー)まあいいけど」
友達:「マジでありがとう!研究室に明日10時に来てほしい!」
自分:「(こいつ最悪だ。絶対、飯奢らそ)わかった」


そう、恐怖の「明日ヒマ?」
本当に迷惑な話だ。
だが心理学的に言えば、彼らはローボール・テクニックをうまく活用している人たちなのだ。

この手の問いかけには、躊躇せずに「要件によってはヒマにも忙しくもなれる」と返していいのではないだろうか。



以上、具体例を多めにフットインザドア・テクニックとローボール・テクニックの内容を説明してみた。



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