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作業検査法(performance test)

○作業検査法

 被検者に簡単な作業を行わせて、その作業結果から性格特徴をとらえる方法。

作業検査法の利点

・一度で多人数に実施することができる
・被検者による意図的な回答の歪みを排除できる
・言語が困難な対象にも実施でき、言語能力に依存しない
・課題が容易で取り組みやすい。
・行動レベルのデータであるため、解釈に主観が入りにくい。

作業検査法の欠点

・1つの作業検査法から得られる情報はさほど多くなく、表面的で限られたパーソナリティの側面しか把握できない
・作業が単調かつ時間がかかるため、被検者の負担が大きい。

○内田クレペリン精神作業検査(Uchida-Kraepelin psych diagnostic test)

 クレペリン (Kraepelin,E.)は、連続加算法を用いて人間の精神作業に関する研究を行い、「練習」「疲労」「慣れ」「興奮」「意志緊張」の作業の5因子を提唱した。
 内田勇三郎は、連続加算法が性格検査として活用できると考え、1933年に、「内田クレペリン精神検査法」として発表。
 定型曲線を示す人は、心的活動の調和や均衡がよく保たれ、種々の行動場面でふさわしい適切な行動をとることができる。
 最初の1分の作業量が最も多い(初頭努力)。
 最後の行(15分目)が次に多い(終末努力)。
 前半15分よりも後半15分の方が作業量が多い(休憩効果)。

○ベンダー・ゲシュタルト・テスト (Bender Gestalt Test)

 図形9つを1つずつ提示し、時間制限を設けずに模写させる。
 ゲシュタルト心理学の創始者ウェルトハイマーの図形を使用。
 描写の正確さ、線の乱れなどに注目し、脳機能障害を査定。


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